「何してるの?偶然だね
こんなところで逢えるとは思わなかった」
なんてね
本当は君がよくここに
来てることは知らないふりをして
この帰り道ちょっと遠回りすれば
君もきっと気に入ると思う
そんな場所がある
砂を蹴って
追いかけて
笑ってまた歩いて
疲れたら
腰下ろして
街眺めよう
今日こそは伝えようって思ったことも
それを言えば消えてしまいそうで
「よく来たね逢いたかった
変わりはないかい?
疲れたんじゃない?」
何もない家だけど
聞きたがっていたCDは買っておいたよ
いつもより早く時計が進む
会話は途切れない
今日こそ伝えなきゃ
心の中で
愛してるって
何度叫んだって
それだけじゃ抑えきれなくなるよ
君はひょっとしたら
気付いてるの?
街が夜に溶けていく中で
「そろそろ帰るね」
と言ったと同時に
君の手を握り
「聞いて欲しい」
この気持ちは
愛してるっていう言葉だけじゃ
本当のとこの
これぽっちしか
伝わらない気がするよ
もう少しだけ一緒にいよう
言葉はいらない
握り返してくれた手だけで
夜に溶けた街を
眺めたまま
このままで
今はこのままで