日本語は難しいです。歌詞を書いていて本当に実感します。日本語の持っているニュアンスがなかなか伝わりづらい。
例えば…「やっぱ○○が一番だ。」という言い回し。これがほんとにやっかいで難しい。
基本的には「色々と知っているし、その中で比べてみたりもした結果なんだかんだいって、○が一番だ。」という意味ですよね。だから最高の誉め言葉のはずなのです。
例えば…
高倉健が喫茶店で一言…
「やっぱマスターの淹れるコーヒーが一番だ。」
糊の聞いた純白のシャツに黒いチョッキを重ね着し、立派な口ひげを蓄えた白髪混じりの初老のマスターは何も言わずに微笑みながら会釈をするのです。何故なら、健さんは今しがたまでのっぴきならない事情で塀の中にいたのです。
遡ること8年前。
健さんの弟分がひょんなことから喧嘩に巻き込まれて相手を殺してしまったのです。弟分は出頭直前に健さんに挨拶に行きまして男泣きにこう言います。
「おれぁ、懲役なんかこわかねぇんです。ただ、たった一人の身内である妹の美智子の事を考えると…」
戦争で家族の多くを無くした弟分にとって美智子はたった一人の妹。しかも、病弱。その美智子の世話をするのは誰なのか??それだけが不安なのです。
ここで、菅原文太なら「美智子のことはおれに任しとけ。何があっても守ってやる。」と言い命に代えてもその約束を守るでしょう。そして、松田優作なら「バカ野郎!そんなこと知るか!」と言いつつも、陰で美智子のことを支え守るでしょう。
しかし、健さんです。健さんは「おれが代わりに行ってやる。」と一言言うと、日本酒をくいっと煽りおもむろに立ち上がるとそのまま出頭し弟分の罪をかぶるのでした。
そして8年の月日が流れ、その間には母は死に恋人は結婚していて職もなく知り合いもいない世間になっているのです。
しかし、唯一すべてを知っているマスター。そんなマスターに対して「やっぱマスターの淹れるコーヒーが一番だ。」です。これ以上の誉め言葉がはたしてあるでしょうか?いや、ありません。
これに対して同じ言い回しでも、太郎くんと花子ちゃんがちょっとしたことで喧嘩をしてしまいましたが、無事に仲直り。若い二人はベットの上で愛を交換しあいます。
事を終えて太郎くんは花子ちゃんを左手に腕枕しながら右手でマルボロをふかしながら一言。
「やっぱ花子とのセックスが一番だ。」
すると、花子ちゃんは再び怒りだします。
「喧嘩してた何日かの間にあんた誰とセックスしてたのよ!?」
最高の誉め言葉のはずなのですが、ニュアンスの違いだけでこれほどまでに聞き手の心境を変えてしまう…
日本語って難しいです。歌詞を書くのも本当に大変です。
ベースボーカル
まえじ
Android携帯からの投稿
例えば…「やっぱ○○が一番だ。」という言い回し。これがほんとにやっかいで難しい。
基本的には「色々と知っているし、その中で比べてみたりもした結果なんだかんだいって、○が一番だ。」という意味ですよね。だから最高の誉め言葉のはずなのです。
例えば…
高倉健が喫茶店で一言…
「やっぱマスターの淹れるコーヒーが一番だ。」
糊の聞いた純白のシャツに黒いチョッキを重ね着し、立派な口ひげを蓄えた白髪混じりの初老のマスターは何も言わずに微笑みながら会釈をするのです。何故なら、健さんは今しがたまでのっぴきならない事情で塀の中にいたのです。
遡ること8年前。
健さんの弟分がひょんなことから喧嘩に巻き込まれて相手を殺してしまったのです。弟分は出頭直前に健さんに挨拶に行きまして男泣きにこう言います。
「おれぁ、懲役なんかこわかねぇんです。ただ、たった一人の身内である妹の美智子の事を考えると…」
戦争で家族の多くを無くした弟分にとって美智子はたった一人の妹。しかも、病弱。その美智子の世話をするのは誰なのか??それだけが不安なのです。
ここで、菅原文太なら「美智子のことはおれに任しとけ。何があっても守ってやる。」と言い命に代えてもその約束を守るでしょう。そして、松田優作なら「バカ野郎!そんなこと知るか!」と言いつつも、陰で美智子のことを支え守るでしょう。
しかし、健さんです。健さんは「おれが代わりに行ってやる。」と一言言うと、日本酒をくいっと煽りおもむろに立ち上がるとそのまま出頭し弟分の罪をかぶるのでした。
そして8年の月日が流れ、その間には母は死に恋人は結婚していて職もなく知り合いもいない世間になっているのです。
しかし、唯一すべてを知っているマスター。そんなマスターに対して「やっぱマスターの淹れるコーヒーが一番だ。」です。これ以上の誉め言葉がはたしてあるでしょうか?いや、ありません。
これに対して同じ言い回しでも、太郎くんと花子ちゃんがちょっとしたことで喧嘩をしてしまいましたが、無事に仲直り。若い二人はベットの上で愛を交換しあいます。
事を終えて太郎くんは花子ちゃんを左手に腕枕しながら右手でマルボロをふかしながら一言。
「やっぱ花子とのセックスが一番だ。」
すると、花子ちゃんは再び怒りだします。
「喧嘩してた何日かの間にあんた誰とセックスしてたのよ!?」
最高の誉め言葉のはずなのですが、ニュアンスの違いだけでこれほどまでに聞き手の心境を変えてしまう…
日本語って難しいです。歌詞を書くのも本当に大変です。
ベースボーカル
まえじ
Android携帯からの投稿
