随分久し振りに投稿する。





投稿するようなインパクトのある出来事があったからである。
オークションに自作スピーカーを出品し、そして落札されたのだ。
いくらで?とか原価は?とか野暮なことは訊かないでいただきたい。核融合炉だって今は出力よりも入力の方が大きいのだ。
出品したのはこれ。

2019年のコンテストに出品したもので、作品名はTeardrop decade。「デカデ」ではない、「ディケイド」と読む。
ちょっといい感じに写っているが、出品のために購入した背景用の布と、塩ビ管を組んで作った布を吊るすフレームからなるDIY撮影セットの導入が功を奏したのである。かくして出品する前から出費がかさみ、物が増える。おかしいな、断捨離のはずなのに。
ともあれ、無事に落札されたがちょっと心配になる。こんなものにお金をいただいて良いのだろうか?と。
冒頭の方で、原価割れを匂わす発言をしたが、そもそも原価割れなんてのは商品化されたものに適用する物であって、原価に見合う価値がある、とは限らない。
それにコンテストに出すのは常に時間との戦い故、音の調整が間に合わないまま出品してしまうことも多い。そして戻ってきても調整するのが面倒になって放置してしまうこともままある(既に調整済みで満足のゆくスピーカーがあるので、尚更億劫になる)。
そして、そういうスピーカーこそがオークション出品の憂き目に遭うのである。
まあ、悔やんでも後の祭り。次に向けて落札されたスピーカーにどのようなチューンアップの策があったか整理してみる。
①上部キャビネットの共振周波数を下げる
あのスピーカーはダブルバスレフ方式と言って、箱内が上下2室に分かれており、2室がパイプで接続されている。従来の同型スピーカーも方式は同じだが、今回は上部の容積を小さくし過ぎた。小さくするとダブルバスレフ特有のクセがなくなる、とのシミュレーション結果が出たのでそうしたのだが、どちらかというとダブルバスレフのクセがなくなったのではなく、バスレフ方式に近づいちゃったのではないか、と今は考えている。容積はもう大きくはできないので、似た効果を得るには2室を繋ぐパイプの長さを長くすれば良い。いちおう、物置にパイプの余りがあったので、延長用に6,10,15cmにカットしたものを同梱しておいた。

底板を外して下部キャビネット側からパイプを差し込めるようになっている。また、同梱はしていないが、パイプの径を小さくするのも有効だ。ホームセンターには径の異なるパイプを接続するための継ぎ手が安価で販売されているので6cmパイプ→変換継ぎ手→細径パイプを繋いでみるのも一興。ただし径を細くし過ぎると低音の量が減るので程々にする必要はある。
②下部キャビネットの共振周波数を上げる
上部キャビネットの容積が小さいということは、その分下部キャビネットの容積が大きくなっている。作成後の試聴の記憶では低音の伸びはあるが、量感が抑え気味だった。そして、結構低い50Hz以下でちょっとしゃくれたピークがあった。①を実施してもなお傾向が残っていて気に触るなら、下部キャビネットに何か物を入れて容積を小さくすれば良い。ちなみに現在は①を実施せずに改善しようとして吸音材と半紙で作った正四面体を入れてあったが、容積を減らす効果はほとんどないので、取り出して代わりに木切れなどを入れると良い。個人的には軟式野球用のボールが良いのではないかと思っている。
③木製ダクトを延長してみる
ダクトとはスピーカーユニットの下に開いている小判型の穴であり、ここから低音が放射される。今の長さで十分だが①②を実施して妙に腰高な音になった場合は、ここを延長するのも手だ。一応下の画像の板切れを1枚ずつ増やしてネジ止めできる仕様にしている。

ネジはM4のトラス小ねじ推奨としているが、はて、長さはいくらにするか調べる必要がある。まず爪楊枝などを穴に突っ込んで深さを特定する。深さプラス延長する板の厚みをxmmとしてx-5〜xmmの範囲ならちょうど良いはずだが、ネジもちまちま必要だし、ドライバーのアクセスも難しそうだし、よほどのことがなければものぐさな自分はやらなさそうである。
作りながらそのことに気付いて、実は上の画像の板切れは半分以上ねじ穴を開けていない。

残りの板も使いたければねじ穴の開いた板切れをガイドにしてφ4の穴を開ける必要がある。その際は板切れに書いてある△マークを頼りに表裏、上下の向きを揃える必要がある。さらに穴を開け終われば、さらにφ4.5くらいの鉄鋼用ドリル刃でバカ穴にしてやる必要がある、と考えただけで面倒だ。ああ。
しかし、この板切れも同梱してしまった。面倒を背負い込むのは落札者次第となる。
なんてことをつらつら考えつつ梱包しました。

普通の梱包と違って側面が開封する向きとなっている。コンテストの時と同じ段ボール(余りがまだある)で同じように梱包した。
見栄えはイマイチなところもあるが、それでも造形的には今までの中で最高難度。かつ、音も自身の作品では平均点以上。
落札者に気に入っていただけると良いのだが、まずは無事に届きますように。