- 催眠術入門/インディーズレーベル
- ¥3,240
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BLCD「催眠術入門」を聴きました。
2014年11月28日発売 原作:カシオ
出演 野島裕史 興津和幸 一条和矢 他
大正はじめ――。高等学校時代からの友人・林周に会いに、彼が勤める大学に足しげく通っている龍彦。その日も周の研究室を訪れ、世間で大流行している「催眠術」の話をすると、周はインチキに決まっていると言う。そこで、彼を実験体として、龍彦が催眠術をかけてみることになる。――すると、龍彦が予想もしなかった姿を周が見せ……。
林周(CV.野島裕史)
大学で英語を教えている。人目を引く美貌の持ち主だが、堅物で真面目な性格。
安藤龍彦(CV.興津和幸)
周の高等学校時代からの友人。大企業の次男で、定職に就かずフラフラしている。周の勤めている大学に足しげく通っているが…。
円城寺(CV.一条和矢)
伯爵。よく晩餐会等を主催している。洋書の蔵書家として名を馳せている。周に興味があるようで…。
興津和幸(安藤龍彦)×野島裕史(林周)
催眠術というと何を思い浮かべますか?
私は糸を垂らした5円玉で「あなたはだんだん眠くなる~」
と唱える古風な光景が浮かびます。
では、そこにBLCDという要素が加わったらいかがでしょう?
途端にエ□
の香りがしてきたなと思う方がいらっしゃいましたら仲間です(笑)。そういう意味での催眠術が終始付いてくる作品なのだろうという風に原作を読む前は思っていました。
ところが、思ったよりも催眠術色が薄かったです。催眠術は長年友人関係にあった2人の心を一気に近づけるためのスパイスという大きな役目を担っていましたが、あくまでその部分でしか使われません。安藤がそれをかけたことによって、普段すました顔しか見せない林が我慢をやめて秘めた想いを素直に訴えます。催眠術という行為はまるでお酒が人を解放させるかの如く心を開かせる道具になっていました。まあ、酔ったふりして大胆になるという可能性もありますから、催眠術も・・・!?
もし催眠術をかけまくっていいようにするお話だと思い敬遠もしくは楽しみにしている方がいらっしゃいましたら良くも悪くも違います!
確かに催眠術によってえろえろなモードになりますが、一貫して描かれているのは両想いになってもなかなかどうして付き合うことのできない2人の恋、でしょう。
催眠術の話を1話だとすると、2話ではお互いの気持ちを知りつつも依然関係が平行線上にある2人がある夜安藤の別宅に1泊することになりそこで林が亡霊に取り憑かれて・・・。3話では円城寺伯爵の晩餐会に招かれ林を気に入った円城寺が・・・。4話では安藤の出征が決まりこのまま2人はすれ違ったまま離れ離れになってしまうのか・・・!?というような感じで進みます。
気持ちは全く揺らいでいませんが時代や立場やもちろん同性であるということも邪魔をしているのか恋人の地位を肯定することもできない2人(主に林)。常に何かの力を借りて事が運んでいるという具合です。その何かのうちの1つが催眠術であったわけです。
ここからはいくつか好きなシーンについて語りたいと思います(笑)。
まず、円城寺伯爵邸の晩餐会に招待された2人。リクエストに応えて林がシェイクスピアのソネット集を朗読するシーン。
多くの方が気になっているでしょう裕史さんの英語朗読ですが、私は結構良かったと思います。決して発音などは良いとは言えませんが、雰囲気で乗り切っています。テキトーにフォローしているのではなく(笑)、実はシーン自体心に残りました
。
原作を読んだ時、招待客がサロンでゆったりとした時間を過ごす中で、英語教師の林が心地よい声で朗読をし場はいっそう優雅にそして華やぐように感じたのですが、CDでも同じ印象を受けました。英語に力を入れ過ぎてそちらばかりが目立つということがなくキャラを壊さない読みをなさっていて、惹かれました。
この朗読の内容には林から安藤へのある想いが込められていますが、そうとは知らず輪の中心で注目を集める林を何とも言えない目で見つめる安藤の姿を見られるのも面白いですよね。
伝わらない部分では熱烈に愛情を伝えられるのに、向かい合ってしまうと距離を感じるばかり、というじれったさがわかりやすく伝わってくるシーンだと思います。
次に、円城寺に気に入られた林が部屋に連れていかれ閉じ込められるシーン。
基本的に本作は安藤と林とその他大勢という風に作られていて、円城寺伯爵も作品の立ち位置としては2人を盛り立てるための一要素に過ぎないかなと思います。出番もさほど多くありません。
ところが!一条さんは大きな爪痕を残していかれました!\(◎o◎)/!
部屋にはアヘンが焚かれていて、薬も飲まされた林は頭がぼうっとし操られるかのようになるのですが、演出自体はせいぜいBGMに不気味さがあるだけに聞こえます。しかし一条さんがそれこそ催眠術師のような語り口で煽り、密室という空間を演技で演出してくださっていました。
何事にも波立たない水面のように動じない上品さと下品さの両方を併せ持ち、その二面性が同一線上にあるという感想を持ちました。逆らえない雰囲気がじっとりと粘っこく耳に届きます。
もう1つ、定番かもしれませんが催眠術をかけるこちらのシーンもいいですよね。
「あなたは、猫です。3つ数えるとにゃーとしか言えなくなります。1、2、3!さあ、あなたの名前を言って」
「にゃぁ」
「っっっそれでいいんだ!ほら、ちゃんと言ってみろ(笑)」
(安藤は笑いをこらえています。)
「にゃあ、にゃあー」
「いいぞほら(笑)、お手だ♪」
匂いを嗅ぐ林
「ほらこれはお前の大好きな匂いだよ~。これはまたたび!」
噛みつく林
「うわぁ!何すんだよ!いってーなぁ!」
「んーゃー!」
「俺の指が気に入ったのか?困ったな。ちょっとだけだぞ」
「にゃぁーん」
安藤の指を舐めまわす
「っ!」
―とろんとした目つき……や、やばい!これはやりすぎだ!―
「おしまいっ!催眠術はもうおしまいだぁ!」
「にゃぁ」
「3つ数えたらお前は目を覚ます」
「にゃ」
「いいか?」
「にゃーあ!」
「え?」
「にゃぁ」
「にゃーにゃーうるせぇなぁ!…あ、周?どうしたんだ!?」
この先かなり刺激的な姿を見せてくれるのですが・・・続きはどうぞCDで!
林が語尾に「にゃ」
を付けてしゃべり始めるのですが、いたいけで・・・この時に私の中に湧き上がってきた感情とは・・・少々危険な気が(笑)。気まぐれな猫がやたら構って欲しいとすり寄ってくる時の愛らしさ、そしてしなやかに体をくねらせる色っぽさを裕史さんが表現してくださっています。
そんな彼を見てからかってやろうと冗談で始めた安藤の表情がぐっと別の物に変わっていきます。この時点では本当に催眠にかかってしまいまずい!という気持ちが強いようですが、このもう少し後では林に次々と素直に気持ちをぶつけられて、そのどれもがいつも見せる冷たいくらいの表情ではなく懐へぐいぐい入ってきて上品な鎖骨を覗かせるような見知らぬそれなので、いつまでも天然の鈍感ではいられなくなっていくわけです。自分と戦っている姿を興津さんがじりじりと演じてくださっています!
興津さんのツンとした癖を入れた読みはお華族様らしくて合っていたと思います!加えて道楽息子という設定もきちんと読み取れるだけの大らかさ、家に拘っていない分堅くなりすぎず適度に軽さを持った様子がありぴったりだと思いました。だからこそ、最初は据え膳食わぬは~みたいにHしてしまったのに自分の中の気持ちに気づいたら途端に好きだと言って押してきても憎めなかったのでしょう^w^。
BGMは他の作品で聞いたことのあるものもありましたが、どこか哀愁のある時代背景を感じるものが使われていていいと思いますし、原作に忠実に作られていて、Hも4回あります(うち1回は気持ちは通っていますが嫉妬して無理矢理突っ込んでいるので痛そうです(;´Д`A ```)。
が、個人的には結構ぶつ切りに聞こえて原作未読だとわかりにくいのではないかと思う部分がありました。
時間は流れていて2人の関係もエピソードごとに少しずつ変わってはいるのですが、そのエピソードは俄かに出てきて前後関係のないものも多いのですよね。例えば出征の話にしても、戦争に至りそうな空気を全編に渡って匂わせていても良かったのではないかと。
もしかすると作中でシェイクスピアの一節として紹介されていた「夏の日は短い」「しかし君は永遠に生き続ける」という旨の詩を全編通して伝えている可能性もあり、一瞬一瞬を大切にという中から特に大きな出来事を切り取ってこちらへ見せようとしているのかもしれません。
それから、言外の感情を音声に乗せきれていないとも思いました。大きな出来事に軸を置きすぎてキャラが大胆な行動へと至る経緯の動機づけが足りていないような・・・。
催眠術という言葉に拘って聴いてしまったせいもあるのかもしれませんが、結果なんとなくばらばらした風に聞こえてしまいました
。
巻末トークは裕史さん、興津さん、一条さんで約3分13秒。
さいみんじゅちゅ^w^
一条さんが25年前、デビュー前に初めてお仕事をした時のキャラの名前も円城寺だったそうです!
それにしても、一条さん・・・えろいえろい!!!(音響さんと同じく言っちゃうもんねw)
特典CDは主演お2人で約16分4秒。
テーマトークは「演じたキャラに似ている部分共感できる部分、もしくは好きな部分はある?」「共演の感想」「もし催眠術を誰かにかけられるなら誰にどんな催眠術をかける?(下 ネ タ禁止w)」
テンション高っ!落ち着いて!w
そっかw英語の方は開き直ったんですかwと言いつつ一生懸命頑張ったとぽつりとおっしゃっていました。伝わってきましたよ!
え?興津さんのおじいさまは未だにいつになったら税理士になるのか聞いてくるのですか!?お孫さんは立派にお仕事なさってますよ!^^
はやししゅうくん?りんしゅうくん?林先生!?いつやるの!?なんという繋げ方(笑)。
珍しく裕史さんが噛んでいますね(@@)英語の方に気持ちがいって終わった今気が抜けたのでしょうか?
やっぱり眼鏡はおやめになったようですね。私は眼鏡の方が好きだったのですけれど。
えー。なんで催眠術でえろ方面にいくという風に確信しちゃうのでしょうかねぇ。ダメな大人ですわ!( ̄▽ ̄)
催眠術も子守唄も羊も効いたことがないとお2人。私も効いたことないです。でも裕史さんのように1万匹も数えたことはないなぁ。飽きちゃう!
興津さんは昔自転車に乗りながら楽しくなって一人で会話をしていたそうです。いやいや、ちょっとそれはすれ違ったらえ!?って目で見ちゃいそうですよね!?でも、歌っている方とかいらっしゃいますものね。自転車に乗っている時は自分の世界にいるのでしょうね。
後は大体自転車やソフビの話でしたよ(←いきなり雑なまとめw)。趣味の話をなさる時はどなたも楽しそうですよね。いいことです!^^
エピソードはふんだんにありますが先ほどお話しした円城寺伯爵との話にしても全体にしてもどこか閉塞感があり、それが雰囲気を作り出しているように思いました
。
セピア色の密な空気を纏った作品をお探しでしたらお聴きになってみてください。

で髪を洗ってあげると提案すると
囁きが来ます!お楽しみに!
です!