NORUのブログ・・・

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国際結婚の難しさ

フィリピン人の女性と結婚しました。とても不思議な出会い方をして、結婚に至るまでの苦労や気持ちなどを掲載していきたいです。フィリピンの情報や国際結婚についても情報提供していきます。
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堅苦しいタイトルだけど、読書感想文ではないですので、あしからず。

元来、読書感想文は不得意なので、そんなにまともなこと書けるわけないです。

せいぜい

「おもしろかった・・・」

「かなしかった・・・・」

「考えさせられた・・・・」

程度のものです。


さて、本題ですが著者の野村 進さんはノンフィクションライターということですが、上智大学卒業後フィリピンに2年ほど留学されています。

「アジア新しい物語」はフィリピンのことだけではなく、アジア各国を旅してのノンフィクションですが、その中にフィリピンのことが記載されています。

「アジアで一番幸せな国」と題して、西本至神父と出会って体験した、宗教(カトリック教)を通してのフィリピン人の考え方、思いを綴っています。そして私のようなものが体験できないフィリピン人と日本人の繋がりを筆者の言葉で綴っております。


その中の一説を引用させていただきますと

「フィリピン人をふだんバカにしていた日本人が、弱い立場に立たされてみて初めて、フィリピン人の心のやさしさを知るんだよね。」

「フィリピンから見ていると、日本の社会は病んでいるのに、日本人はなかなかそのことに気づかない。それは、物質的には富み栄えた日本の社会にいるかぎり、日本人が自らの心を見つめ、その「貧しさ」に気づくのが極めて難しいからではないか。ほんとうはどん底かその瀬戸際にいるのに、いつでも代償や慰撫に逃げられるから、自分の置かれている場所がどこなのかわからなくなっている。そんな日本人がフィリピンに来て、何らかの事情で苦境に立たされ、もうにっちもさっちもいかないどん詰まりに追い込まれたとき、生まれて初めて自分と正面から向き合う。そして豊かだと思い込んでいた自分を含む日本人の「貧しさ」と、貧しいと思い込んでいたフィリピン人の「豊かさ」を実感として知るようになるのではないか。」


あまり引用すると文芸春秋からクレームがきそうなのでこのくらいにしておきますが、もっと考えさせられることがいっぱい書かれております。今まで旅のエッセイなどは数多く読んできましたが、もっと別の観念でフィリピンという国を見、そして日本人である私を見つめなおすことはとても大切なことだと感じました。


私はたまたま結婚した女性がフィリピン人でした。彼女がどこの国の人でもかまいません。私は彼女に惚れ、そして彼女をライフパートナーに選んだのです。でも、それと同時に彼女の生まれ育ったフィリピンという国を私も理解し、「郷に入れば郷に従え」ごとく、日本の押し売りはいけないことだと考えるようになりました。フィリピンにはフィリピンのよさがあります。もちろん日本にも日本のよさがありますけどね。でもそれを押し付けるのではお互いにうまくいくわけがありません。

お互いの生まれ育った環境、文化、習慣を理解しなければいけない。それが国際結婚の初めの一歩なのだと、この本には直接そんなことは書いてはないですが、私なりにそう解釈させていただきました。