日曜の昼下がり


古いCDの隙間から


赤茶けた封筒一枚


忘れかけてた夕日の沈む海岸


岩場で初めて手をつないだ


その帰り道に渡された封筒


わがままだけどよろしくね


そんな文章でくくられた手紙


今の時代なら笑い飛ばされそうな


そんなやりとり


いま どうしてるかな・・・


また 旅に出たくなった

ガラス越しの


唇の動きの向こうに


あなたはなにをかんじますか


ふとしたそぶりの


ひとつの動きに


モニター越しの


文字の向こうに


あなたはなにをかんじますか


ゆったり揺らぐ


カーソルの点滅に


少しの間


五感で感じられない


足りないものを


かたちにするため


想いをすこしだけ・・・

結婚するならと


さも誰もがそう思うような


愚劣なマスコミの統計


まるで全てが同じ物差しではかれるかのよう


人の琴線に触れたとき


刃物のように襲いかかるか


美しい音を奏でるか


儚くも短い一生を


蝉の一生をあざけ笑う


そんな余裕などあるものか


手に淡く光る蛍の光


諦めと勘違いの代名詞


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