20250826
<出発>
2連休をどう過ごすか?
<「孫とじいちゃん」横川SAでの1シーン>
横川SAが近づくといつも寄りたくなる。達磨弁当が懐かしいからだ。でも、それは弁当そのものというよりも、あの真っ赤な達磨の容器に対するものである。子供の頃、学校が夏休みになると必ず母親が実家の長野に帰省していたが、子供は当然のように連れられて行かれる。自家用車がなかったため列車で行くのだが、その道中での停車駅にて、達磨弁当を買ってもらった記憶があるような無いような。我が家では「峠の釜めし」か「達磨弁当」が定番。かつてはこの帰省に同行するというのが苦痛だったが、それはまた別の機会に。
達磨弁当の容器は、弁当箱としてだけでなく、きれいに洗えばそれを貯金箱として再利用できるようにデザインされている。俺の実家では、この達磨弁当の容器に小銭がたくさん(たまにお札も)入っていて、戸棚に収納されていた。「達磨からお金持って行って。」と母親から買い物を頼まれたりした時には、この達磨の貯金箱から必要な分だけお金を持っていき、ちゃんとお釣りを返していたものだった。今思えば、大金ではないにしろ、よく子供を信用してこのスタイルを続けたものだなと思う。俺の方も、例え一円たりともこの達磨からお金を抜くということは一度もしなかった。お小遣いがなくなっても、「これだけはやってはいけない」という感覚があった。子供ながらに親の信用を失いたくないとか、悪いことだ、とか感じていたのだと思う。
一年ほど前、何故かその達磨貯金箱が欲しくなり、一人暮らしの部屋の中に小銭入れとして達磨を迎えた。その達磨でお馴染みの横川。かつてと違い今は車を所有しているので横川SAで買ったのだ。この弁当を食べた時は昔のことを思い出しながらだったため、申し訳ないことにあまり味はおぼえていない。色々なおかずがご飯に乗っていて、確か山菜が入っていた気がします。おいしかったと思うし、貯金箱が手に入るので皆さんも是非!
前置きが長くなったが、その横川SAでの一瞬のシーンがとても微笑ましかったので紹介したい。店内に入ってフードコートのラーメン、そば、カレーなど「うまそう!でも朝早いからまだ。」と必死に我慢しながら歩いていると、「コワい、コワいよー。」という泣くほどではないが怯える子供の声。声の方を向くとテーブルには、まだおむつが取れるかどうか?くらいの女の子?(ミドルヘアくらい)の後ろ姿とそのおじいちゃん。「ヤダよ。コワいよー。」とまた怯える声。しかしその声とは対照的にに、ただじゃれているだけのおじいちゃんの笑顔。おじいちゃんが両手をテーブルに置いていて、両手の指をくすぐる時のような手つきで動かしながら、じわりじわりとその子の方へ両手だけが向かっていくという図。どうやらその子にとっては、その指の動きが「コワい」らしい。両手の指たちが、まるで別の人格を持ったかのように感じられ、じわじわと自分に迫ってくるような不気味な感覚だったのではないだろうか。目の前にいるのはおじいちゃんなのに、その手がコワい。わかっているのにコワいというのは何かわかる。というのも、かつて小学3、4年生くらいの時、ホラー映画「バタリアン」(ゾンビ系)を見たことがあるのだが、一緒に見ていた兄が、そのバタリアンに出てくるタールマンという体中タールだらけのやつの真似をしてからかってくるのだ。やつの不気味な動きとセリフ「脳みそ~」を真似して俺に迫ってくるのだ!「ヤダ!やめろ!」とタールマンに扮する兄に向って本気で嫌がって逃げていた俺にはあの子の「コワい」がよくわかる。目の前にいるのは兄なのに、なぜかタールマンのドロドロ顔が脳裏によみがえってしまうのだ。きっとあの子も幼いながらも色々なものを見たり聞いたり、子供の柔軟で素直な感覚がそうさせるのか、その子の想像力がサポートし、目に見えるモノ以上の何かを創り上げたのか。「幼い子供には霊が見えたりする。」ということを聞いたことがあるが、幼少期だからこそ感じることのできる「何か」に反応しているのかもしれない。ちなみに俺は、今ではすっかりゾンビ映画が大好きになってしまっている。
色々と懐かしい達磨弁当と横川。そんなことを考えながらトイレを済ませ、再びハンドルを握った。
<川中島古戦場史跡公園、八幡社、長野市立博物館>
<武部八幡宮>
「お墓参りは寺社仏閣には午前中にお参りする」と何となく決めている。到着は11:55、何とか間に合った。というのも、ここには何度か訪れているが、カーナビがあるので道を間違えたことはなかった。今回は確かに注意散漫だった。注意して運転するのはもちろんだが、前日の仕事、人間関係のことで頭の中は一杯だった。「どうやったら、人に気持ちよく動いてもらえるのか?」についてだ。「なぜ、やったほうが良いことをやろうとしないのか?」「人を変えるのは難しい。だから自分が変わるほうが早い、と聞いたことはある。でも俺が変わっても、他人の能力開発についてはその人次第だし…」など頭の中でグルグルしていて、ナビの声が入ってこなかったのだ。左折すべきところを通り過ぎ、「なんかいつもと違う気がする…」と思っても途中で止まるタイミングがなく「道の駅、信州新町」まで行ってしまった。一瞬立ち寄ろうか迷ったが、夏休み中だからか、平日でもかなり混んでいて、駐車待ちのようだった。また、「もたもたしていると午後になってしまう」という思いもあり、慌てて引き返すものの、本来曲がるべきところをまたしてもスルーしてしまう。「!!!!!」と、ちょっとイライラしながらも「誰が悪いわけでもなく俺が間違ったんだ!集中!」と言い聞きかせつつ、フと頭をよぎるのは「呼ばれていないから行けない」という言葉。神社が好きな人なら聞いたことのある言葉だと思う。今年の6月、念願だった玉置神社へようやく参拝したが、ここは「呼ばれないといけない」神社だと聞いたことがある。そういう意味では迷うことなく辿り着けたので「呼ばれた…?」ということだと思いたい。それについてはまた別の機会に。そして今回、武部八幡宮に行くつもりだったのに、こんなに道を間違えるということは、これは「呼ばれていない?ということなのか…。」ちょっと複雑な思いを抱えつつようやく軌道修正。午前中のうちに到着した。
この神社では、あまり他の参拝者を見かけないのでゆっくり参拝できる。「小さいときに境内で遊んだことあったなぁ」と懐かしい。縁結びの木もある。また、社殿に六文銭の家紋があるので真田家の関係だろうか?信濃の国といえば戦国大名武田氏の支配国だった。その家臣である真田家が関係していたとしてもおかしくはない。何度か訪れていたが今回初めて気づいた。神社仏閣にはよく行くが、大体どこでも御祭神や例祭などの説明看板が立っている。しかし、ここにはそのようなものはないし、社務所も人の気配がない。平日の日中だからかな?まぁいいんです。個人的に懐かしくてご挨拶に来ているだけなので。
<米を求めて…>
旅先でその地域の米を買うというのは、今回の旅の目的の一つである。数か月前に長野に訪れた時は、ちょうど「令和の米騒動」の時期だった。「このタイミングで米が切れるとは…」と思いながら、ダメ元で道の駅を3,4つほど巡ったが案の定5㎏の米がなかった。上越まで足を延ばしたものの10㎏とかは数袋あったが独り暮らしには多すぎる。あきらめてかけて帰りに寄った「道の駅オアシスおぶせ」で奇跡的に2kg(3㎏)の米を発見できた時には本当に嬉しかったのを覚えている(スーパーでは買わないルールです)。
今回も米を求めて道の駅をいくつか巡ったが、どこも売り切れていて代わりに桃を2か所で買ってみたりして気楽な気持でいた。俺には「オアシスおぶせ」という最後の砦があるからだ。しかし、到着して前回と同じ棚をチェックしても米はなかった。店内探してもどこにも無かった。今回はそう甘くはなかった。こうなると最初の目的地である「小川村」へ行く途中に道を間違えて辿り着いた「道の駅、信州新町」の目の前まで行った時に、慌てて引き返さずに寄っておけば良かったと思ってしまう。「もしかしたら売ってたかも…」一度そう考えると少し後悔が…。別に慌てる旅でもなかろうに。
このまま帰るのは心残りなので再び「道の駅、信州新町」へ舵を切った。
<薬膳クラフトコーラ>
向かう途中、時折、雨粒がパラついた…。しかし天気予報では午後不安定とあったため、傘を用意していたので万全だ。「道の駅、信州新町」に着く頃には、もう1630を過ぎていた。天気は怪しいが、店の出入り口の最も近くに駐車できたため、「多少降ってもいいか…」と傘は車内に置いて身軽にした。店内を隅から探したが2㎏、3㎏の米はない。すでに売り切れていたのだ。もち米や雑穀米のようなものはあったが、俺は白米が欲しかったのだ…。それでも郷土料理である「おやき」を4つ。そして以前TVで見た長野の牛乳パンや他の菓子パンをいくつか購入。この牛乳パン(コンビニで売ってるやつではない)を偶然発見できたのはせめてもの慰めだった。(美味しくってボリュームもあって¥220。お得感ありますのでお勧めです!)
会計を済ませ、念のため「米ってもう売り切れですよね?」と店員さんに確認すると「午前中に売れちゃったんですよね。」と。「!!!、あの時!11:00台に来ていたのに…」柔軟な判断力を欠いた己を反省した。おまけに外はもう雷雨…。ゲリラ豪雨(夕立?)のため、一瞬でずぶ濡れになるレベル。米を買うにも、傘を置いてきたにしても、ことごとく判断を間違えた己に腹が立つ!というほどでもなく、すぐ止むだろうと楽観的になり買ったばかりのアプリコットクリームチーズデニッシュ?を頬張った。
濃厚でまるでスイーツのようなデニッシュを食べながら店内を振り返ると、店員さんが「薬膳クラフトコーラ」の品出しをしていたのが目に入った。さっき米を探していた時に見つけてちょっと気になっていたのが、この「薬膳クラフトコーラ」だった。お土産として面白いかも?と思っていた商品。コーラと書いてあるが、薬膳と冠するだけあって薬草のエキスがいろいろ入っているようだ。コーラという名前から想像する味と、見た目の様子から想像する味が結びつかなかったため、品出しの店員さんにこの商品について聞いてみた。ちょうど雨だし。商品説明のカードにもあるが、「お寺から発信する心と体に優しいモノコト」をコンセプトにした商品とのことで、地元のおばちゃんたちが手作りで作っているらしい。
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この商品、今のところ「玉泉寺」寺内の喫茶「山川草木」のメニューにある他では、ここ「道の駅、信州新町」でしか販売されていないらしいです。俺もこの地を訪れたならではのお土産を探していたし、店員のお姉さんが感じ良かったので、試しに一つ買ってみました。商品は原液なので、ソーダや水などで割って楽しみます。薬膳と銘打っているので薬臭かったらどうしよう…なんて思っていましたが、味も香りもおなじみのコーラに似ていておいしかったですよ。それでいて薬草エキスがヘルシーっぽいので罪悪感なしです!俺的には、甘味をしっかり感じたのでソーダでたっぷり割って飲みました。お勧めです!
お土産ってどこに行っても似たようなものが買えてしまう便利な世の中ですが、その土地ならではの限定品の方がちょっとした会話のネタにもなるのではないでしょうか?皆さ~ん!ちょっとだけ特別なお土産を渡したいとか、その地方の生産者さんを応援するという意味でも、他では味わえない「薬膳クラフトコーラ、250ml(¥1650)」を試してみませんか?(商品の発送もしてくれるらしいですよ)
※タイトルだけのやつと写真は、今後追加していく予定です。