発達障害のある人は、特性からストレスや周りとの不適応を引き起こしやすい傾向があるといわれています。それが高じると精神疾患の合併や社会適応を困難にする行動の問題に至ってしまうことがあります。

また、うつなどの発症をきっかけに医療機関を受診したところ、その背景に発達障害があることが分かったケースや、大人になって発達障害を疑い受診したところ、精神疾患を合併して診断されるケースも多いといわれています。

このような状態を発達障害の「2次障害」あるいは「2次的問題」などと呼びます。二次障害は医学的な診断用語ではなく、また二次障害の状態像も人により異なります。
2次障害には内在化障害と外在化障害があります。

内在化障害

不安や気分の落ち込み、引きこもりなど自分に向けた情緒的問題として表れるのが内在化障害です。具体的には以下のような症状や行動の問題を指します。
・不安障害
・抑うつ
・強迫性障害
・対人恐怖
・心身症
・依存症
・引きこもり
特に抑うつ症状は、発達障害がある成人にもっとも多い二次障害といわれています。

外在化障害

精神的な葛藤などが他者に向けた行為として表現されるものです。反抗や暴力、家出、ときには非行などの反社会的な行動として現れることもあります。

特徴として、大人になってからこれらの問題を起こすだけでなく、小学校低学年など比較的小さいうちからそうした行動が目立つ場合も一定数あるといわれています。

特にADHDのある人は、理解を得られなかったり叱られたりする経験を重ねるうちに、大人や社会に対して非常に反抗的な態度や行動の問題をとってしまう反抗挑戦性障害、行為障害まで進行してしまうケースもあるといわれています。

これらの内在化の問題と外在化の問題は、密接に関わりあって現れることもあります。

2次障害の具体的な対策について

うつや不安障害などの精神疾患を二次障害として発症した場合、まずはその症状の治療を行います。認知行動療法や、家族療法などの心理療法のほか、適度な薬物療法は一定の効果を発揮します。

発達障害のある人は精神疾患合併のリスクが高いので、不調を感じたり心配なときは発達障害で治療を受けている主治医にまずは相談しましょう。主治医がいない場合は大人の発達障害を診察できる専門医か、精神科や心療内科を受診しても良いでしょう。

二次障害の元となっている、発達障害の特性から生じる困りごとへの対処法も有効です。発達障害のある人への支援制度の利用や公的機関からのサポートを利用することで、生活上の困難を軽減していけば、二次障害は快方に向かいやすくなり再発防止や予防にもなります。

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