もうずいぶん経ってしまいましたが…
1月に岩手県に行ってきました。
沿岸部の図書館を巡って、お話を伺ってきたのです。
同行された方のレポート
です。
盛岡市の県立図書館を起点に、
宮古市田老地区→山田町→大槌町→釜石市
→大船渡市→陸前高田市→遠野市経由花巻市
を、2日間の日程で回りました。
ほんの一部ですが、忘備録として。
宮古市に向かう途中の道の駅。
内陸部の盛岡市から沿岸部の宮古市までは、バスで2時間半かかりました。
道路の復旧が早かったとはいえ、これだけの広さを県立図書館や内陸部の図書館でカバーすることは出来ず、様々なボランティア、NPOの力を借りて図書館活動が行われていました。
お忙しいなか時間を割いてお話してくださった当地の職員の方々。
「仮設が建って、お店が開いて…復興しているように報道されているが、現状はまだまだです」と。
説明を受け体験を聞きながら、ただ聞くだけで、言葉が見つからないことも何度もありました。
何度もこういう話をされてきたのだろうか?そのたびに思い出させているのだろうか?
しっかりお話してくださったこと、しっかりと伺わなくてはと感じました。
バスの車窓よりも高く積まれた瓦礫の山々。
雪に覆われた市街地だった更地。
以前は海なんて見えなかっただろう被災した建物の前から、遮る物なく海岸線まで。
かと思えば、いまだ撤去できずにいる釜石市街地の被災家屋。
(業者が忙しくてなかなか手が回らなかったり…)
ある所の防災課長は「何年も防災計画の予算を要求してきたが、小都市のため予算を後回しにされてきた」と悔しさを述べられ、「人殺しと罵られても、それを背負っていく」と。
「津波からは逃げる、逃げられる街にしなくては。防波堤があろうと、人が亡くなってるようではダメだ」
被災状況や当時の様子を語ってくださるなかに、「いかにこの地が魅力的ですばらしいか」を語ってくださった方もいらっしゃいました。
色々な支援を受け、色々な人と関わる中で、自分の住む土地の魅力をアピールし、今はこんな状況だが 復興して、さらに発展していくための力をつけるために。
「愛(支援の力)と知性(発展するための力)、あらゆるものを包括しているのが図書館なんだ」と。
やはり当初は、仮設対応などで忙しいなか、図書館なんて後回しにと言う避難もあったそうです。
それに対して「子供たちが少しでも現実から離れられる、心を休められるためにも」とまわりを説得され活動を維持されてきたそうです。
また、たまたま家の様子を見に帰ったおかげで津波に巻き込まれずに済んだ方。
20年掛けて解読してきた古文書
のデータ、そして同じ図書館の建物で働いていた仲間を全員失ってしまいました。
図書館を出るときに、落ちた本を元に戻そうと作業する司書の姿をみたそうです。
隣の体育館は避難所でしたが、ほとんどの方が亡くなりました。
「避難訓練では、データは必ず持ち出していたのにね…」と。
非常時って?いつ?今が非常時だとは教えてもらえないし判らない。
避難所がそばにあるから、油断の気持ちもあったのかもしれない、と。
司書不在のなか、波に洗われ廃棄されそうになった貴重書や郷土資料を、自衛隊の方達にお願いして、とりあえずの場所に集積してくださったそうです。
また古文書も地方独特のもので、方言や当て字など癖があり、解読が非常に困難です。
途方にくれ、もう諦めるしかないと思っていた時、解読グループでも長老の80代以上の方達が「こりゃ、100歳まで生きないといけないなぁ。」の言葉に励まされて、再度 解読に挑まれています。