　亡くなった妹が、２年前に子宮頸部腺癌と告知され、それからの闘病期間、私は、妹が何か楽しめることがないか考えました。

治療で辛いと思う日々の中で、少しでも楽しいと思える時間を作って欲しかったからです。

そして思いついたのは、家の中で楽しむことができる、アクセサリー作りでした

私も妹も、子供の頃から何か作ることが好きでしたので

決まったら早速、二人で東京に出向いて、アクセサリーパーツの専門店を巡り、材料を揃えてきました。

アクセサリー作りは、抗がん剤治療の合間で体調が落ち着いているときに、二人でデザインを考え、役割分担をして一つのアクセサリーを仕上げました。

妹と一緒にあれこれ言いながら、アクセサリーを作る時間は、本当に楽しい貴重な時間でした

それからいくつか出来上がってきたときに、ピンと思いついたことが

せっかくなので、作ったアクセサリーをネットで販売してみよう

ということで、早速ハンドメイドマーケットの「ミンネ」に登録しました

そして何点か実際に販売してみると、商売はそんなに甘いものではないということを思い知らされることに・・・

「お気に入り」としてチェックしてくださる方はいますが、実際に買ってはくれないのです

その後も色々出品しましたが、妹の治療もだんだんと厳しくなり、サイトの販売を閉めることになりました。

結局売れたのは、ブレスレット１本でした・・・。

でも、妹もアクセサリー作りを楽しんでくれて、何より二人で新しいことに挑戦できたことが、二人の波動を上げてくれたと思い、それでよしとしました

そして二人で作ったアクセサリーたちは、箱に入れてスローゼットへしまっておくことに・・

それから続きのストーリーが・・

妹が亡くなる１０日ほど前、作ったアクセサリーを友達にプレゼントしたいから病院にアクセサリーを全部持ってきてほしいと言われたのです。

沢山の友達に感謝の気持ちを込めてアクセサリーをあげたいと

そして、沢山作ったブレスレットは、妹を慕う友達へと渡っていきました。

その時、ミンネで１個しか売れなかった理由が分かったのです

売れなかったのは、妹がお別れのしるし、お礼として友達へプレゼントするためでした

私は、妹に「全然売れなくて良かったね！」と言ったら、妹は顔をくしゃっとさせて笑いました。

その時の妹の表情がとても可愛らしくて、今でもそのシーンを思い出すと笑顔になり元気がでてきます。

二人のアクセサリー作りの良き思い出として、何点か写真を載せさせていただきたいと思います。

楽しかったよ

困難な時こそ楽しみを