昨日は 藤沢の小田急百貨店で開催されている

「山下清とその仲間たち」という作品展を見に行って来ました。


まっつのにっき


縁あって、山下清さんの貼り絵やペン画は小さい頃からよく

拝見していたのですが、改めて展覧会にでかけて、感じた事が

いろいろありました。


山下清 というと、裸の大将 放浪画家として知られ、私もその

イメージが先行しています。放浪しながらその土地で作品を

作っていたのかと思っていたのですが、頭で記憶したものを

帰ってから作品にしたのだそうです。ものすごい記憶力ですね。


山下清さんのいた 八幡学園 という知的発達障害児施設が

千葉県の市川市にあります。この学園では、教育の1つとして

貼り絵を教えていた事で、山下清は貼り絵の作品を沢山残した

ようです。


そして山下清さん以外にも、クレパス画の異才と呼ばれた

石川謙二さん 原始芸術の風格と言われた 沼 祐一さん

幼くして絵画的天分の持ち主と言われた 野田重博さん など

の作品が展示されていました。言葉は話せず会話もままならない

障害を持っている人でも絵を描くこと、作品を作る事で表現している

そのパワーを感じました。特に、沼祐一さんの作品などは、

昭和の戦前戦後あたりの作品なのに、非常にPOPな色彩で、

今の時代に受け入れられやすいような作品がありました。

彼も10歳の時に重度の知的障害児で入園してきて、かなりの

野生児風だったようです。


八幡学園の学園標語に「踏むな 育てよ 水そそげ」というものが

あります。学園では、ハンディをもった児童に、ゆとりのある環境こそ

望ましいとして、抑えぬ心・責めぬ心・叱らぬ心を持って接している

そうです。個性を伸ばしに伸ばした結果、山下清さんや、その仲間

たちも才能が開花、たくさんの素晴らしい作品が生み出されたのだと

思いました。


明日8月16日まで 藤沢小田急百貨店で開催中です。

特にお子様にも見ていただきたい展覧会だと思いました。