前回の投稿に引き続き、
ヒプノセラピストとしての活動
の記事を書こうと思います。
予告も致しましたが、
第三者視点(私の存在)がかなり有効的だった事例です。
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Bさんはお子さんのことで悩んでいらっしゃいました。
難しい年ごろというだけでなく、お話を聞く上ではお子さんはHSPなんじゃないかなと思いました。
そのため、母親としてさまざまな配慮をしていますが、お子さんの心と身体の成長のバランスが崩れ、体調を崩すことも多く、その都度自責の念に駆られていらっしゃいました。
カウンセリングをした後、Bさんの悩みを軽減したり解決できる《場所》に「導いていただき」ました。
潜在意識の中にその答えがあります。
Bさんの場合は年齢退行した自分、そして《お母様》がそのカギを持っておりました。
実はこのセッションは、私もBさんの見ている(感じている)状況を理解するのが難しかったのです。
そもそもBさんご本人が、見えている(感じている)状況を説明するのが難しかったようで、言葉にならなかったためです。
だから、とにかく情報が少ないのです。
そこで私はポジションチェンジを試みます。
【ポジションチェンジ】を簡単に説明すると、Bさんの目の前にいる人に成り代わってお話していただくというものです。
ゲシュタルトのエンプティチェアのような感じです。
Bさんがお母様の心の中に入り、お母様の気持ちをお話してもらいました。
そこで出てきたキーワードが「私の方が大変なのよ!」
ヒプノを終えて、Bさんと情報整理の時間を作ります。
そこで驚いたのが、そもそもBさんの口から語られた情報量が少なめだったのに、さらにBさんは何を見て何を喋ったか、ほとんど記憶にないという…。
こんな状況はなかなかなくて、さすがの私も戸惑いました。
でも、「こんなこと言ってましたよ」「あんなこと言ってましたよ」とお伝えするうちに、少しずつ思い出して情報整理できたものの、ポジションチェンジのお母様のお気持ちの部分は全く記憶にないというのです。
ですので、私が聞いた言葉をありのまま伝えました。
もちろん、Bさんもびっくりしていましたが、その言葉通りにいつもBさんのことで思い悩んでいるお母様だったそうです。
そして、「私の方が大変なのよ!」はお母様の口癖だったようです。
Bさんは、お母様に負担をかけないよう、自分を押し殺して『良い子』の仮面を被ったそうです。
そして、現在、
「私の方が大変なのよ!」はそのまま、Bさん自身の状況です。
Bさんは、「私も同じことを繰り返しているのですね。」とおっしゃっていました。
ご自身がお母様に言われて辛かった事を、今まさにご自身のお子さんにしているということに気づいた瞬間でした。
この因果はどこかで断ち切らないといけないのかもしれませんね、ともおっしゃっていました。
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こんな風に、ほぼ覚えていないということもあり得るのだとすると、やはり、セッション後の情報整理の時間は非常に大事だと思った事例でした。