しばらく、精霊さんの姿が 見えませんでした。
もう 会えないのかな・・・・て
悲しくなっていたのりちゃんでした。
目の前に
ふわ~~っと
その姿をみたとき、
うれしさで ドキドキしました。
でも・・・
精霊さんの表情は
とても 深い悲しみが 出ていました。
会えたうれしさと
悲しそうな精霊さんの姿に
涙が あふれて
泣きながら、精霊さんを見つめつづけました。
頭のなかに、
精霊さんの声が 聞こえました。
「どうして、目から 水がでるの?」
精霊さんに会えて うれしかったから・・・
そう答えると
「うれしい・・・・森は うれしいから
わき水が出るのね・・・・」
「水があれば、みんなが生きていける・・・
朽ちないように、『うれしい』を たくさん作りましょう」
精霊さんの言葉が
頭のなかに ひびく。
ここで、精霊さんは
しばらく いることでしょう。
少し元気になった精霊さんをみて
また、涙が ポロポロ・・・・
ふと、のりちゃんのそばに
精霊さんがきて
涙を 拭いてくれました。
その手は、
とても 冷たかったけど
精霊さんの指から
こぼれおちた のりちゃんの涙は
みるみる 水たまりになり・・・
川となり 下へと流れていきました。
つづく・・・