実在の日本人の話。

明治時代、単身 アメリカに渡り
紆余曲折の末 アラスカでエスキモーとして生きていく。
エスキモーの中で信頼を得て頼られる存在となり、滅亡の危機に瀕した一族を率いて 新天地へ導き、アラスカのモーゼと言われたフランク安田の一生涯を描いた話。

一気読み!

冒頭の微かな夜明けの光を頼りに方角を定めて、一人で北極海を歩き エスキモーの村を目指すところから どんどん引き込まれる。


想像できないほど過酷で恐ろしく
でも、美しいアラスカの大自然。

その過酷な中で自然と共存しているエスキモーの生活。

白人との確執。

アメリカのゴールドラッシュ、
そして、戦争。


波乱万丈というだけでは収まらない
大きな困難を受け入れて 乗り越えて行くフランク安田の人生。
それが 淡々と感じられるのは 新田次郎だから?

とにかく、スケールの大きな話です。
情景を思い浮かべながら ドキドキはらはらして読みました。

環境問題や自然の中で暮らす難しさなども考えさせられます。
読み応えありました。


…アラスカ、見てみたいなぁ。