吐息も白うなってきた朝晩。
俺の旧友もそろそろ就職を意識しだし
動いているようだ。
時の移ろいは時にいかにも残酷で
乗り遅れた者には振り向いてくれやしない。
俺は遅れているのやら進みすぎているのやら。
ただ一つ言えることは俺は新しい医学という道を
志し、そして極めむとしていることだ。
法学という道を極めた、しかもわずか2年で。
極めた後に何が残ったか。それは虚しさだけだった。
極めた後に急に自分を「正義とは何か」という暗闇が
襲ってきた。思案しているうちに自分の脆さや無知を恥じ
とてもじゃないが、法学の世界では生きられぬことを
悟った。思えば生前から俺はこれに気付いていたのかもしれない。
悟性というやつだろうか。
兎にも角にも俺は法学の世界からきっぱりと足を洗い
今は医学の世界で猪突猛進している最中である。
これから何が起き、体験できるのか。
法学を極め切った海千山千の俺に怖いものはもはやない