住宅ローンの不都合な真実 | 投資のまわり道

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今日も昨日に引き続き、「良いリスク」と「悪いリスク」に関係することを書いてみます。


「良いリスク」と「悪いリスク」についての詳細はこちら!


今日のテーマは住宅ローンです。


住宅の購入と言えば、多くの人にとって人生最大の買い物になりますよね。


そして多くの人は一括払いで住宅を購入するのではなく、住宅ローンを組みます。


住宅ローンの返済といえば、会社でよく世間話のネタになったりします。

私の印象ですが、住宅ローンは頭の痛い話だという人も多いようです。


そんな住宅ローンですが、今日は私たちのような家を買うためにお金を借りる側ではなく、


「貸す側」 つまり、銀行サイドから住宅ローンを考えてみたいと思います。



最初に現在の住宅ローンがどれくらいの金利で貸し出されているのか見てみます。


平成25年6月時点で固定金利の35年ローン(フラット35)で2.030%~2.980%


みずほ銀行のホームページを見てみると、変動金利は約1.1%とのことです。



この金利をみてどう思われるでしょうか?


めちゃくちゃ低い!というのが正常な感覚だと思うのですが、近年の低金利に慣れてしまった人にとっては、それでも少しでも低くしてほしい!というのが本音かもしれません。



20年ほど前だと借入金利が8%なんていうことも珍しくありませんでした。

それを考えるとやっぱり現在の水準はかなり低いのです。


金利が下がれば、借りる側の私たちにとっては嬉しいかぎりですが、貸す側の銀行にとってはどうでしょうか?


銀行の基本的なビジネスモデルは預金などで低金利で集めたお金を、別のどこかにできるだけ高い金利で貸し付けることで、金利差分で利益をだします。


なので、単純に20年前と比べて住宅ローンから得られる利益が8分の1になったと考えれば、銀行にとってはかなりの痛手です。


しかし、銀行からすれば、実情は”痛手”どころではないのです。

完全に採算がとれていない、赤字の事業といえます。


というのも、だいたい銀行が住宅ローンを貸し出すためにかかる経費が1%くらいかかると言われているのですが、それだけですでに利益は消し飛んでしまいます。


さらに、住宅ローンを返せない人がでてくるとさらに利益率は悪化します。


もちろん貸し出すためのお金を調達するには調達金利もかかってきます。


こうやって考えていくと、銀行にとっての住宅ローン貸し出しというのは黒字にはならないのです。




だとすると・・・ここで疑問がでてきます。


なぜ、銀行は住宅ローンを貸し続けるのか?



利益にならないことなんてやめちゃえばいいじゃないか、と思うのが普通ですよね。


でも、実際に銀行は住宅ローンを貸し続けています。


なぜでしょうか?



まず一つ考えられるのは、住宅ローンを貸すことによって顧客との繋がりができ、他の商品を売ることで利益を得ている、ということです。


カードローンを利用してもらったり、公共料金の引き落とし口座に指定してもらったり・・・などが考えられますが、赤字の補てん額としては微々たるものでしょう。



では他に何が考えられるか?

ここでついに「良いリスク」と「悪いリスク」の登場です。


「良いリスク」と「悪いリスク」についての詳細はこちら!


銀行にとって、住宅ローンを貸し付けることは「良いリスク」をとることなのです!


どういうことか、説明していきます。



現在、都市銀行で住宅ローンを組む人の9割以上の人が「変動金利」で住宅ローンを組んでいるそうです。


変動金利は市場の金利動向によって、そのときどきに金利が変わっていきます。


先ほど、現在の固定金利と変動金利の水準をみたときに、固定の方がだいぶ高い金利が設定されていました。

これは、市場の金利がどれだけあがっても金利が今と変わらないため、リスクが低い分、金利が高くなっているからです。


逆に、変動金利は市場金利があがってしまうと、それに連動して金利負担が増えるリスクをおっているので、金利が低く設定されています。



さて、今の金利水準は歴史的にみて非常に低い水準にあります。

変動金利は、なんと約1%という低水準なので、仮に金利ゼロまで下がったとしてもたったの1%しか変わらないのです。


それに対して、金利が上昇を始めるとどこまで上がる可能性があるでしょうか?

20年前の水準に戻っただけでも8%。 7%も上昇します!

もちろん金利の上限は8%と決まっているわけではないので、もっと高くなる可能性だってあるわけです。


となると、住宅ローンを貸し付ける銀行からすれば、変動金利の住宅ローンを貸しても、今後損失が大きく膨らむことはないが、金利が上昇すれば大きな利益になる可能性がある! と考えられます。



損失は限定的、利益は青天井・・・まさに「良いリスク」の典型です。


それを借りる側の私たちの立場からみると・・・ 「悪いリスク」の典型ですね。。



何年も低金利が続いていると、これがずっと続くんじゃないかという気になってきます。


しかし、世の中何が起きるかは誰にも分かりません。


「良いリスク」と「悪いリスク」に注目しながら、極力良いリスクをたくさんとっていくように努めたいところです。



最後まで読んでいただきありがとうございました。

ご意見・ご感想ございましたらお聞かせくださいね。