さて、本日は大学教授で売れっ子作家でもある、斉藤孝さんのこの一冊をご紹介します。
上司から「段取りが悪い!」などというお叱りを受けたことはありますか?
私も20代の頃、言われたことがあります。。
よく、仕事では段取りが大切、と言われますよね。
では、そもそも「段取り」とは何なのか?
どうしたら、段取り上手になるのか?
それについて、斉藤さんの視点で書かれている本です。
彼は、大学教授をやりながら、ものすごいペースで執筆もしていますので、間違いなく「段取り力」があると言えるでしょう。
どうすれば、段取り良く生産性の高い仕事が出来るのでしょうか。
それでは、まず「段取り力」の定義から解説していきます。
「段取り力」とは何か
① 自分に合ったスタイルを見つけるのが「段取り力」である
「段取り」というと「マニュアル」の類義語のように考えるかも知れませんが、斉藤さんの考えは違うと言います。
決定的な違いは、「自分で組む」ということ。
つまり、「良い段取り」というような決まった型は無くて、自分が最も効率良く仕事が出来る方法を自分で組む事が出来る力のことを、斉藤さんは「段取り力」と定義しているようです。
だから、皆さんも自分に合ったスタイルを見つけてくださいねー、ということです(^-^)
これは、自主性が高く、自分でやり方を試行錯誤出来る人にはとてもしっくりくる考え方かも知れません。
少なくとも、私は共感出来ました。
逆に言うと、「マニュアル人間」は、言われたことしか出来ないからマニュアルに頼らざるを得ない、とも言えるかも知れませんね。
②「段取り力」とは、メリハリをつけ、順番を入れ替える力である
そもそも、「段取り」とは「エネルギーの配分」を決めることだとのこと。
つまり、メリハリをつけて自分なりにエネルギーの配分を組み替えることが出来る力のことだと仰っています。
例えば、段取りのうまい人=仕事のできる人は、確かにメリハリをつけるのがうまい気がします。
結果をしっかり残しますが、ダラダラ働くのではなく、集中する時は集中し、定時には颯爽と帰ったりしていませんか?
優秀な営業マンだったら、月末ギリギリにノルマに追われるのではなく、早い段階でノルマを達成し、あとは次の月の顧客開拓の戦略を練るなど、一足先のことまで考えています。
いつでも忙しいそうにしている人ほど、段取りが悪いことが多いですよね。
段取りが悪いから、忙しくなるのです。
私の実践している例では、計画を立てるときは一から順番に考えず、まず優先順位をつけて優先度の高いものから消化するようにスケジュールに落とし込んでいきます。
これが、「順番を入れ替える」ということなのだと思います。
仕事を効率良く消化するために工夫をしていくと、そのようなやり方になるのではないかと思います。
因に、いつも残業が多く、定時に帰りたいと思っている方は、こちらの本も参考にしてくださいね(^-^)
次は、実際の具体的な「段取り力」の特性について、もう少し掘り下げてみます。
① トヨタの段取り力
トヨタで有名なのは、「カイゼン」ですね。
斉藤さんは、まさにこの「カイゼン」のプロセスこそ、良い段取り力のひとつの見本として事例に挙げています。
「カイゼン」は、一言で言うと
「徹底的に無駄をなくす」ということです。
その考え方は、トヨタグループ全体で表現した「段取り力」だと解説しています。
② 納期を設定することで、「段取り力」がつく
仕事とは、新しい価値を生むものだと斉藤さんは仰っています。
エネルギーは価値を生むところに注ぐべきであって、価値を生まないことにいくら力を使っても結果が出ないということです。
そのためには、納期という考え方はとても重要で、期限までに仕上げるための効果的なプロセスを考えることこそ、「段取り力」だと。
他のビジネス書籍でも、「目標」や「ゴール」を設定することの重要性は良く耳にしますよね。
③ 創造性と段取り力は相反しない
トヨタ式を見ていると極めて生産性が高いやり方ですが、「非人間的でありクリエイティブでない」と批判する人がいます。
しかし、斉藤さんはむしろ逆だと言います。
むしろ、生産性=段取り力があった方が創造性も発揮出来るそうです。
理由としては、生産性を上げて徹底的に無駄を省けば、余ったエネルギーをその分クリエイティブな思考に使えるからだと。
なるほど、確かにそうかも知れませんね。
大前研一さんも、
「無駄な情報収集に頭を使わずに、創造的なことに頭を使え」
と仰っています。
それはつまり、生産性を上げる事によって、じっくり考える時間と余裕を作りなさい、ということなのかも知れません。
他にも、
以下のような魅力的なテーマを扱っています。
◼︎ トラブルに強いタフな「段取り力」
トラブルを吸収し、早く回復するのが良い段取り
◼︎ ケース別「段取り力」
3•3•3でテーマを絞り込む
◼︎ 「段取り力」の鍛え方
「デザインシート」の活用
ご興味がありましたら、是非ともご一読ください!