(「ワルツのリズムで優しく歩こう♪」③離地直前にお尻で着地脚の踵を後ろに押す(その2)の補足)
「腕は肩からではなく、肩甲骨から生えていることを意識すると、肩がより大きな円を描いて回転するようになり、骨盤の回転も大きくなります。」
と書きました(「ワルツのリズムで優しく歩こう♪」③離地直前にお尻で着地脚の踵を後ろに押す(その2))。
このことで私は、従来の振り子のように腕を振る「腕振り」ではなく、それに代わって肩甲骨を回転させる(ここでの回転方向はバックワードです)ことの結果としての「腕振り」の有用性を考えたいと思います。
どのような有用性か、という結論から書けば、
「肩甲骨をバックワードで大きく回転させることで、骨盤の回転(この場合もバックワード)も大きくなり、その結果、速く(または身体に優しく)歩けるようになる」
ということになります。
そして、「腕振り」に関しては、意識して腕を振るものではなく、肩甲骨を意識して回転させた結果として腕が前方に振り出され、あたかも腕を意識して振っているように見えるものだと捉えています。
腕を振り子のように振ることによって骨盤が回旋しやすくなるのは確かだと思います。
ただし、この時に骨盤が動くのは、水平面における回旋がほとんどだと考えられます。
すなわち、遊脚を前に運ぶということにおいての意義が大きいものと思われます。
一方で、肩甲骨をバックワードで(すなわち、背泳ぎの方向で)回転させることによって、骨盤は水平面における回旋に加えて、矢状面においても(バックワードで、すなわち、自転車を漕ぐのと反対の方向で)円を描いて回転するように(=身体の真ん中を頂点として、円錐をくっ付けたような軌道を動くように)なります。
そして、このことは、単に遊脚を前に運ぶという意味においてのみならず、骨盤を上から後→下におろすことによって、踵を下に押さえつけるという意味においても、前方への推進力となると捉えています。
そして、肩甲骨を回転させる円を大きくすることで、より前方への推進力が増すものと考えられます。
このように「腕振り」に見えるものが、実は肩甲骨の回転の結果であること=「見かけの動きは、意識して動作するものと一致しない」ということは、「脚の振り出し」に関しても同様であると考えています。
すなわち、脚は意識して前方に振り出すものではなく、骨盤の回転(身体の真ん中を頂点として、円錐をくっ付けたような軌道を動く回転)の結果として遊脚が前方に振り出され、あたかも脚を意識して前方に振り出しているように見えるものだと捉えています。
このような「見かけの動きは、意識して動作するものと一致しない」ことの例として、バットやゴルフのスイングにおけるフォロースイングが挙げられると思います(以降は、代表としてバットのスイングについて書きます)。
野球を知らない人は、バットのスイングを見て、大きなフォロースイングを伴う動作だと捉えるかもしれません。そして、フォロースイングを大きくすることを意識してバットをスイングするかもしれません。実際、初めてバットに触れたであろう小さい子どもが、バットを振る際には、ゆっくりと振り始めてフォロースイングで最も速く振る、ということもよく見かけることのように思います。
しかし、バットのスイングの目的はボールをより遠くに(あるいは狙ったところに)打つことであり、そのためには、インパクトの瞬間のスピードとパワーを最大にする(あるいはコントロールする)ことが求められ、フォロースイングはあくまでもその結果としてついてくるものでしょう。
少なくとも、野球をある程度知っている人で、フォロースイングを意識して大きくするためにインパクトの後に力を入れてスイングする人はいないように思います。
すなわち、バットのフォロースイングは意識して振るものではなく、インパクトの瞬間のスピードの結果として、あたかも意識して振っているように見えるものであり、「腕振り」や「脚の振り出し」も、バット(やゴルフ)のフォロースイングと同様、結果としてついてくるものだと捉えています。
では、「腕振り」と「脚の振り出し」の、インパクトの瞬間、すなわちスピードとパワーを最大にしたいところはどこで、その目的は何でしょうか?
まず、インパクトの瞬間に関して、私は、以下のように考えています。
・腕振り:肩甲骨を上から後→下におろす時
・脚の振り出し:骨盤を上から後→下におろすことによって、踵を下に押さえつける時
そして、スピードとパワーを最大にしたい目的は、両者ともに前方への推進力の最大化であり、その意味において両者の動きは関連していると考えています。
ここで、「前方への推進力の最大化」を目的とする「腕振り」と「脚の振り出し」の効果をサポートするものとして、ノルディック・ウォーキングに関して少し触れたいと思います。
ノルディック・ウォーキングが、「バックワードサイクル」を意識して歩くことのサポートとして有用である、ということを書きました(「ワルツのリズムで優しく歩こう♪」③離地直前にお尻で着地脚の踵を後ろに押す(その2))。
それは、主に「ディフェンシブスタイル」において、「腕でポールを地面に突く際に「上→後→下」に押さえつける感覚となり、骨盤とともに肩(肩甲骨)でも「バックワードサイクル」が意識しやすくなる」ことによります。
一方で、ノルディック・ウォーキングは、肩甲骨に軽い負荷をかけて歩くウォーキングでもあります。ここで肩甲骨にかかってくる負荷は地面からの反力であり、鉛直上方のベクトルを有する力です(ダンベルを持ったりすることではかけることのできない力です)。
そして、この「鉛直上方のベクトルを有する力」はインパクトの瞬間に肩甲骨にかかってくる力でもあることから、この力に対する持久力を鍛えることの意義は大きいと思われ、「腕振り」(および結果として「脚の振り出し」)の効果をサポートするものとして、ノルディック・ウォーキングは有用であると捉えています。
「腕は肩からではなく、肩甲骨から生えていることを意識すると、肩がより大きな円を描いて回転するようになり、骨盤の回転も大きくなります。」
と書きました(「ワルツのリズムで優しく歩こう♪」③離地直前にお尻で着地脚の踵を後ろに押す(その2))。
このことで私は、従来の振り子のように腕を振る「腕振り」ではなく、それに代わって肩甲骨を回転させる(ここでの回転方向はバックワードです)ことの結果としての「腕振り」の有用性を考えたいと思います。
どのような有用性か、という結論から書けば、
「肩甲骨をバックワードで大きく回転させることで、骨盤の回転(この場合もバックワード)も大きくなり、その結果、速く(または身体に優しく)歩けるようになる」
ということになります。
そして、「腕振り」に関しては、意識して腕を振るものではなく、肩甲骨を意識して回転させた結果として腕が前方に振り出され、あたかも腕を意識して振っているように見えるものだと捉えています。
腕を振り子のように振ることによって骨盤が回旋しやすくなるのは確かだと思います。
ただし、この時に骨盤が動くのは、水平面における回旋がほとんどだと考えられます。
すなわち、遊脚を前に運ぶということにおいての意義が大きいものと思われます。
一方で、肩甲骨をバックワードで(すなわち、背泳ぎの方向で)回転させることによって、骨盤は水平面における回旋に加えて、矢状面においても(バックワードで、すなわち、自転車を漕ぐのと反対の方向で)円を描いて回転するように(=身体の真ん中を頂点として、円錐をくっ付けたような軌道を動くように)なります。
そして、このことは、単に遊脚を前に運ぶという意味においてのみならず、骨盤を上から後→下におろすことによって、踵を下に押さえつけるという意味においても、前方への推進力となると捉えています。
そして、肩甲骨を回転させる円を大きくすることで、より前方への推進力が増すものと考えられます。
このように「腕振り」に見えるものが、実は肩甲骨の回転の結果であること=「見かけの動きは、意識して動作するものと一致しない」ということは、「脚の振り出し」に関しても同様であると考えています。
すなわち、脚は意識して前方に振り出すものではなく、骨盤の回転(身体の真ん中を頂点として、円錐をくっ付けたような軌道を動く回転)の結果として遊脚が前方に振り出され、あたかも脚を意識して前方に振り出しているように見えるものだと捉えています。
このような「見かけの動きは、意識して動作するものと一致しない」ことの例として、バットやゴルフのスイングにおけるフォロースイングが挙げられると思います(以降は、代表としてバットのスイングについて書きます)。
野球を知らない人は、バットのスイングを見て、大きなフォロースイングを伴う動作だと捉えるかもしれません。そして、フォロースイングを大きくすることを意識してバットをスイングするかもしれません。実際、初めてバットに触れたであろう小さい子どもが、バットを振る際には、ゆっくりと振り始めてフォロースイングで最も速く振る、ということもよく見かけることのように思います。
しかし、バットのスイングの目的はボールをより遠くに(あるいは狙ったところに)打つことであり、そのためには、インパクトの瞬間のスピードとパワーを最大にする(あるいはコントロールする)ことが求められ、フォロースイングはあくまでもその結果としてついてくるものでしょう。
少なくとも、野球をある程度知っている人で、フォロースイングを意識して大きくするためにインパクトの後に力を入れてスイングする人はいないように思います。
すなわち、バットのフォロースイングは意識して振るものではなく、インパクトの瞬間のスピードの結果として、あたかも意識して振っているように見えるものであり、「腕振り」や「脚の振り出し」も、バット(やゴルフ)のフォロースイングと同様、結果としてついてくるものだと捉えています。
では、「腕振り」と「脚の振り出し」の、インパクトの瞬間、すなわちスピードとパワーを最大にしたいところはどこで、その目的は何でしょうか?
まず、インパクトの瞬間に関して、私は、以下のように考えています。
・腕振り:肩甲骨を上から後→下におろす時
・脚の振り出し:骨盤を上から後→下におろすことによって、踵を下に押さえつける時
そして、スピードとパワーを最大にしたい目的は、両者ともに前方への推進力の最大化であり、その意味において両者の動きは関連していると考えています。
ここで、「前方への推進力の最大化」を目的とする「腕振り」と「脚の振り出し」の効果をサポートするものとして、ノルディック・ウォーキングに関して少し触れたいと思います。
ノルディック・ウォーキングが、「バックワードサイクル」を意識して歩くことのサポートとして有用である、ということを書きました(「ワルツのリズムで優しく歩こう♪」③離地直前にお尻で着地脚の踵を後ろに押す(その2))。
それは、主に「ディフェンシブスタイル」において、「腕でポールを地面に突く際に「上→後→下」に押さえつける感覚となり、骨盤とともに肩(肩甲骨)でも「バックワードサイクル」が意識しやすくなる」ことによります。
一方で、ノルディック・ウォーキングは、肩甲骨に軽い負荷をかけて歩くウォーキングでもあります。ここで肩甲骨にかかってくる負荷は地面からの反力であり、鉛直上方のベクトルを有する力です(ダンベルを持ったりすることではかけることのできない力です)。
そして、この「鉛直上方のベクトルを有する力」はインパクトの瞬間に肩甲骨にかかってくる力でもあることから、この力に対する持久力を鍛えることの意義は大きいと思われ、「腕振り」(および結果として「脚の振り出し」)の効果をサポートするものとして、ノルディック・ウォーキングは有用であると捉えています。