朝ドラ「エール」も先週で終戦を迎えました。

藤堂先生が亡くなったビルマにちなんで、『ビルマの竪琴』を読みました。

 

中井貴一さんの映画の記憶しかありませんでしたが、月夜の中で「埴生の宿」を合唱したら敵兵であるイギリス兵たちも合唱に交じるシーンや、捕虜になった仲間たちが「水島、一緒に帰ろう!」と叫ぶシーンが印象的でした。

 

「ビルマの竪琴」や「埴生の宿」で検索すると動画で市川崑監督の白黒の1作目(1956年)と、同じ市川崑監督の2作目(1985年)のワンシーンが出てきますが、それを見るだけでもジーンと来ます。

 

『ビルマの竪琴』は雑誌「赤とんぼ」に連載された子供向け児童小説だそうです。確かに文章が読みやすい。

作者の竹山道夫さんは東京帝国大卒のドイツ文学者ということですが、これが生涯で唯一の小説だそうです。

話自体は完全なフィクションで子供のための童話だそうですが、自分の旧友達が国内外で戦死したことも影響しているようです。この辺は”作者あとがき”に書いてありました。

 

捕虜となって復員した兵隊たちは一様に暗い顔をしていたが、ビルマから帰国したある部隊だけは元気に合唱をして帰ってきた、その隊長は音楽学校を卒業した人で、隊員たちに音楽や合唱を熱心に教えていた・・・という冒頭の1ページは藤堂先生みたいだな~と思いました。

 

金曜日の朝ドラ「エール」も北村有起哉さん演じる池田さんの演技で希望が見えた終わり方でしたね。

『ビルマの竪琴』もしんみり終わるのではなく、水島の手紙を読んで彼の気持ちを理解した隊員たちが明るく帰ってくる希望の話となっています。

そういう意味では読む前に「絶対泣けるやつやん!」と思って読みましたがそうではなかった。でもよかった。

 

にほんブログ村