TBSの日曜ドラマ ”ブラックペアン”の原作で、『チームバチスタの栄光』の海堂尊さんによる小説です。
出版されたのは2007年でチームバチスタよりも後になりますが、時代はそれよりも20年ほど前の東城大医学部付属病院。
ドラマの主人公は二宮君演じる渡海ですが、原作の主人公は竹内涼真さん演じる世良。ドラマを観て久しぶりに原作を読み返しました。
役者さんが合っている合っていないは置いておいて、キャラクター設定や時代背景等で考えると、やっぱり小説の方が面白いなあと思います。小説自体は10年前の作品ですが、時代設定は今から約30年前。もっと原作に忠実にしてくれた方が楽しめるなあ、と原作が好きな私は思いました。もし今後一連の作品をTBSで映像化するとなると、例えばチームバチスタ以降の作品は2038年以降の設定になってしまうので、
色々おかしくなります。うーん、TBSのドラマなのに勿体ない。
さて、話は変わりますが、チームバチスタをはじめ、東城大医学部周辺の一連の小説は登場人物や場所、事件が繋がっていて、これら作品を舞台となる桜宮市から「桜宮サーガ」と呼ぶらしいです。
海堂尊さんが千葉大学医学部卒業のお医者さんなので、桜宮市は千葉市のことだと思っていたのですが、どうやら東海地方(=静岡?)をイメージしているのだそう。なお帝華大学は紛れもなく東京大学ですね、はい。
ドラマや映画化された作品では、チームバチスタ、ジェネラルルージュ、アリアドネの弾丸、東京が舞台のジーンワルツ、マドンナヴェルデはもちろんですが、他にもたくさんの小説が「桜宮サーガ」に入っています。私もほとんど読みましたが、登場人物が色んな小説間を行き来しているので面白いです。
個人的には最後に悲劇的な結末を迎えた桜宮一族の話が好きです。
ブラックペアンの登場人物では、研修医の世良(竹内涼真)が20数年後の北海道の病院に再登場(極北クレイマー)、高階(小泉孝太郎)はチームバチスタの時の病院長としておなじみですね。看護師の花房(葵わかな)はジェネラルルージュの主要キャラ。ちょこっとだけですが、医学部生時代の田口(バチスタの主人公)や速水(ジェネラルルージュの主人公)も少しだけ出てくるようなので楽しみです。
更にはブラックペアンのエピソードはこの小説にとどまらず、20数年後の東城大学存続の危機を招く事件にまで登場します。
小説の話をマーティンと語りたいのですが、マーティンはドラマを純粋に楽しみたいらしく、私が小説の話をするのをものすごく嫌がるので、終わるまで我慢我慢。
早くブラックペアンの本当の意味を言いたい~!あとマーティンには早く小説を読んでほしい!
いつの間にかドラマ批評になってしまいましたが、小説おすすめです!