これを書いた時から丸4年経ったのか。
今でも私のブログの中でアクセスの多いやつ。
今や五嶋みどりさんがMIDORIになったように、
世界のHIMARI
となった妃鞠ちゃん。
2025年3月、ズービン・メータ指揮、ベルリン・フィルのソリストとして出演が決まり、ヴィエニャフスキの1番のコンチェルトを演奏、と。13歳ソリストはメニューイン以来、と。

凄い事です。

今や押しも押されぬ人気、日本で1番注目を浴びているヴァイオリニストで、オケのソリストとなればチケット即完売になるのでオーケストラとしても是非に呼びたい演奏家でしょう。


近い場所でよく知ったオケでグラズノフも聴きたかったけど、そんなのんびりしてる人はチケット手に入らないらしかった😅💧

YouTubeで彼女のドキュメンタリー見たり演奏をよく聴くけれど、

なんでこんなに申し分ない才能と実力なのに、私は

「わぁ、凄いね😆✨素晴らしいね😄✨」

って明るく楽しい気持ちにならないのだろう?
なんだか、怖い…😓。いつも一抹の不安がよぎる。この子はこれから大丈夫かな?大丈夫だよね?💦もうよく出来過ぎてあまり伸び代が少ないように感じるからかな…。

ざわざわと心が粟立つような気持ちになる。
ベルリン・フィルとの曲がヴィエニャフスキ1番、この曲か…っていうのもあるんだろな、私には。

心がギュッとなる。
70年前の茂夫さんの唯一の肉声、アメリカでのラジオ放送、

「〜〜、とにかくここで一生懸命勉強して、日本に帰って皆様に喜んで頂けるようなヴァイオリニストになりたいと思います。この私の放送をお父さん、お母さんが聴いて下さったらとても嬉しいと思います。さよなら」

そう挨拶して、ヴィエニャフスキ1番の二楽章が始まる。

十字架を背負って一歩一歩高いところへ昇っていくような、世の哀しさ全部悟った上で、優しく慈愛に満ちた演奏。
神童とはうまい言葉造ったものですね。私達にこれほど美しいものがある事を教える為にほんの一瞬、地上に舞い降りてきただけで、やっぱり父なる神の元に帰ってゆく姿を、こちらはただただ涙しながら見送る見届けるしか出来ない、というような演奏。

命の灯火、燃え尽きる前、一瞬炎が大きくなる時のように、息も瞬きも忘れるような鬼気迫る三楽章。


でも、選ばれし者、神童、ったって、やっぱり人間の子供に生まれたんですよ。
お父さんお母さんの元に帰りたい、って思うんですよ😢

ある意味、渡邊先生も神様に選ばれた方なんだと思います。

大切な自分の子供を地上で誰に託したら良いのか?

と神様が考えた時、養父として渡邊季彦先生が、全地球上から選ばれたのなら大納得です。神様グッジョブ( ̄ー ̄)bグッ!
世界中探しても、あんな強く優しく責任感のある純粋な音楽家、教育者はいらっしゃらないですから。

話が逸れた💦

妃鞠ちゃんは茂夫さんとは違う。時代も背景も違う。
演奏が完成してると、その先に行く場所はあるの?どこに向かおうとしてるの💦?
と落ち着かない気持ちになってしまう。才能実力貧乏性かしら?私😓

4年前↑のブログに書きました。五嶋龍くんについても少し触れましたが、最近、やっぱり「ヴァイオリニスト」から「武道家」に転身しましたね。
空手も小さい頃からやっていて、ヴァイオリンも神童と言われ、ハーバードで「物理学」学び物理学者でもある。
苦労せず、マルチに潰しの利く育ち方してる世代。ひとしきり出来る事やり切ったら「ま、もういっか」と手放せる。

妃鞠ちゃんは更に現代っ子だし、空手だか合気道だかやっていて頭良くて勉強も語学も出来る。
YouTubeでも「是非聴きにいらして下さ〜い😄」って自分でも宣伝してるし自分のポジションわきまえて仕事を楽しんでいるようだから、もしヴァイオリニストとして音楽家の道から離れたとしても、第2、第3、どのジャンルでも成功しそうだから、ま、大丈夫かな。

大丈夫、大丈夫・・・って、自分より遥かに能力も経済力も地位も名声も手に入れて成功している人の、何の心配で何を恐れているのよ😓💦

って思うかもしれませんが、カーティスの彼女の先生も「彼女に望む事は?」と聞かれて「10年後も音楽家として演奏している事😓」というような事を仰っていて、

「あぁ、やっぱり??この先生もすごく危惧してめちゃ心配して同じ事恐れてるじゃん!」

と思いました。
最近、ピアニストの友人数名と話した時、
「妃鞠ちゃん聴いててなんだか一抹の不安を感じる😓」
と皆言ってました。
これからの中学生〜二十歳くらいって本当に難しい時期。辛く苦しい時期があるのを同じ道を通ってきた人達はわかる。

精神のバランスを崩し取り戻せないまま、消えていった神童や天才も結構いる。

傍からは順風満帆で何の問題もない輝かしい将来が待っているように見えても、内面は裏腹、人気と反比例、なんて事はよくある。

これが美術や作曲など創作のジャンルだと尚あるでしょう。病んでいて精神ギリギリの時の作品ほど「素晴らしい!」と評価されて、もっともっと…と人気が上がっていくうちに・・・失踪や🗡️💣なんて事もね。

「このまま崩れず壊れずに育っていくといいよね〜😓。」

「ね~。まずは本人がHAPPYでいられる事」

ウン、ウン。

歳とってきたせいか、最近、平和と健康しか願ってない😅

茂夫さんが「皆様に喜んで頂けるようなヴァイオリニストになれるよう…」
妃鞠ちゃんがよく口にする「人の為に音楽を届けるのが仕事だから」

プロ意識は大切だし、私も渡邊先生には、5歳だろうと発表会だろうと「充分に準備しない事は聴いて下さる方に失礼な事」「人前で演奏する事への責任」という(多分プロ意識)は植え付けられたとは思うけど、
きちんと弾ける事(自分の問題)に精一杯で、世の人の為なんか考えちゃいなかった。

「自分を媒体として音楽を届けるのが使命」なんて発想はなかった。凡才の12歳なんてそんなもんだ。
だからちょっと気になる。
12歳でそんなに、背負わなくていいんじゃないのかな、と思う。
才能あると周りも期待しちゃうけど、あんまり大きなもの背負わせない方がいいんじゃないかな、とかね。
本当に大変な世界(次元)だと思うから、先は長いから、そんなに先急がないで、じっくり安全運転で、と、ブレーキ踏みたくなるビビりな私😓💧

息長い音楽家、芸術家、でいられるといいな。

本人がしたたかな野心家でめちゃくちゃ生意気なク◯ガキだったらむしろ安心するかも😅。私の勝手な心配や不安が全て杞憂である事を願います。 

凡人の職業音楽家のおばさんの独り言・・・