これまで、いくつか不思議な体験をして来た。

 

 

■小学生の頃。祖父の葬儀前夜、ぐっすり眠っていたはずの私は何故か目が覚めた。部屋の入口に誰か立っていることに気づき目を凝らしてみると、亡くなった祖父が私たち孫が眠っている姿を見つめていた。

 

■小学生~中学生の頃。就寝中に突然ラップ音が鳴りだし、もれなく金縛りにあっていた。

 

■中学生の頃。就寝中に何か大きな壁のようなものが徐々に下りてくるような感覚があり、全身を満遍なく押さえつけられ身動きが取れないどころか窒息しそうになった。

 

■高校生の頃。就寝中に突然耳元で男性の叫び声が聞こえ、その瞬間、息は出来ず体に痛みを感じるほどの金縛りにあった。

 

■高校生の頃。就寝中に何かが部屋に居る気配を感じ身を強張らせていると、見知らぬ女性(生身の人間ではない)が貞子の如く私の足元から近づき、私の顔面は彼女の手の平で覆われ窒息しそうになった。相手は生身ではないため手の温もりは感じられないし、かといって冷たくもない。

 

■高校生の頃。通りの向こうにある歩道橋をボンヤリ見ていると、下半身のない男性がスーッと下りて来た。

 

■20代前半。渓谷に掛けられた橋の中ほどに一人の男性がいた。私はその人の事が気になり、乗っていた大型バスが通り過ぎた際、咄嗟に振り返った。そこには誰も居なかった。乗り越えるには難しい高さの柵が両脇にあり、ほんの数秒で渡り切れる橋でもない。消えたとしか思えない。

 

■30代後半。勤めていた料理屋で、閉店後に敷地内の見回りをしていた先輩が青ざめた顔で戻って来た。「姿は見えないけど、誰かいる」と言う。これ以上は無理という先輩に代わり私が見回りに出た。とある小路に出た時に覚えた違和感。隣接する建物の壁と私の居る小路との間にあるのは、幅1mに満たない場所に所々木が植わっているだけ。木々の下は枯葉で覆われている。私が歩くペースに合わせるかのように枯葉を踏みしめる音が半歩後ろを、時に真横をついて来る。試しに立ち止まってみる。少し遅れて足音も止む。念のため周囲を確認するが誰も、何もいない。姿は見えないが得体の知れない何かが居たようだ。

 

これは体験したことの一部だが、私の話を聞いた人の中には❝自分には霊感がある❞と話す人も居た。

 

彼ら曰く、私には霊感があるそうだ。

 

また、手相に詳しい人曰く、私には霊感の強い人が持つ手相があるそうだ。正直なところ、そう見えなくもないといった手相だ。

 

「それ、確実に見えてるから」と誰に言われても、受け入れられないでいる。

 

実感が乏しいのだ。

 

どこか気のせいだったような…そういうことにしておいてくれないか、という思いもあるのだ。

 

 

アラフィフ、今日もそろりと生きてます。