もうわかった・・・全部わかった・・・ -4ページ目

「春紫苑物語」(はるしおんものがたり)


 久々更新。今回は本。
 新田次郎の短編小説である。
 昔読んだ小説なのだが印象に残っていたので再度読み返し、こうしてブログに書いている。
 「春紫苑」なんて書くとまるで厨二病的なキャラクターの出てくる話かまたは焼肉屋の話なのかな……なんて思ってしまう私だが、そうではなく植物の名前である。通常は「ハルジオン」と表記しそれを漢字に当てたのがこれ。
 では小説になるくらいのさぞや珍しく美しい植物なのかというと、何の事はないその辺に生えている私たちがよく目にするただの雑草である。
 ↓これだ。見たことあるでしょ?

 

 元々は北アメリカ原産らしい。つまり外来種。そしてアメリカザリガニやブルーギルなどと一緒で手に負えない困ったものに分類される。ウィキペディアにも書いてあるが日本の侵略的外来種ワースト100に堂々エントリーされる札付きのワルだ。
 だが当初は観賞用として人の手によって輸入されたものらしい。それが先祖返りして(あの頃の中学生に戻ったかのように)日本中で猛威を振るうことになってしまったようだ。その辺の経緯をストーリー立てて小説にしたのがこの作品である。たぶん完全な創作だとは思うが、新田作品にしてはライトな印象で意外な結末を迎えるのが面白いところ。これで賞を取ったらしい。
 小説によると観賞用の春紫苑はつつましやかな実に日本的美を体現した花であるようだ。本来は野に生える雑草なのだがアメリカ人が20年かけて観賞用にしたとある。「紫紅色の花」と作中では表現されているが、果たしてそれはどのような花なのか、挿絵や写真が付いていないので想像するしかない。
 例のごとくヤフー画像でそれっぽいのを探してみたので一応貼り付けておこう。

 

 1枚目の写真同様、確かに普段よく見る雑草ハルジオンに違いないが、少し違った高貴な感じがしないでもない。これで合っているのだろうか?

 この作品本当に印象深かったので、本当は世間に広めるべくあらすじを書こうと思っていたのだが著作権的にマズそうなのでやめた。30ページくらいなので簡単に読めると思う。収録されているのは「氷原・非情のブリザード」という単行本だ。