プレグナンシーブルーから私は１日で立ち直った。
昨夜、
ヤクルト事件が起こった事から始まる。
私は、妊婦になってから、
便秘だ。
多くの妊婦は便秘に苦しむらしい。
私も、かなり快便だった方だが、
妊婦になって、本当なんだ。と実感した。
だから、ブラジルに来て、ヤクルトが飲めるのが
とてつもなく嬉しかった。
始めてヤクルトを見付けた時、
とてつもなく感動し、買ったその場で立て続けに２本も飲んだ程だ。
どこでも変える訳ではないが、
私の住んでいる、スロカバでも
かろうじて
大型チェーン店のスーパー、
少し高級な、日本食野菜が売っているスーパーでは購入可能なのだ。
私は、冷蔵庫から
切らさない様に、切らさない様に、
ソレを買い足す。
ヤクルトが飲める日々が私の贅沢なのだ。
１本０、８へアイス程度だ。（４０円程度）
私には、ソレは金額の問題ではない。
増してや、便秘だから、という問題でも無い。
とにかく、飲める。という事がとっても重要なのだ。
エジから来た私には、水よりも尊い存在なのだ。
日本で育った、海外在住妊婦になら
必ず解るはずだ。
あのヤクルトと同じ味、同じ菌を飲めるんだよ？？？
だから、遠くのスーパーまで行き、必死で買い足している。
が、しかし、
我が家には天敵が居るのだ。
そのヤクルトを、
承諾のもと、時には、勝手に飲む、８歳の食いしん坊
ジョバンナちゃんが居るのだ。
が、かわいいかわいいジョバンナちゃんだ。
大きな心で許そうではないか。
たかが、ヤクルト。
だが、自体は急展開。
私はサンパウロで、
そこにしか売っていない、
ヤクルトの製品、
『ソフール』を見付けたのだ。
私は、日本に居る時から、
とんでもなくソフールを愛していた。
いや、もっと言わせてもらおう。
私とヤクルトは切っても切り離せない関係なのだ。
というのも、時は
中洲で、金がザックザック入って来ていた
花の高級クラブのホステスNO1だった黄金期。
私は、当社の社長、株主の方々には、とてつもなく
お世話になっているのだ。
それ以上の内容は、書けませんが、
彼らが来たときは、必ずヤクルトをお店で出していた。
ここぞとばかりに、
ヤクルトをしこたま飲んでいた。
そのヤクルトは、日本では１本数十円だが、
そのお店では、何百倍もの値段で出されていた。
ソレを知っていても、そのお客様がたは、
ヤクルトをそんなにおいしいと飲んでくれるのはありがたい。と、
じゃんじゃん出せ。と言っていた、
とても懐、お財布の出口の広い方々だった。
彼らは、私のお客さんの中でも、
とても、いいお客様で、
今でも、その中の一人の方が、
私に教えてくださった『孔子』の言葉を書いた
古い紙切れをお財布に入れている。
彼らが私のお店で落としてくれたお金を、
私はその当時から、
御社に還元していたのだ。
それほど、私はヤクルトが好きだ。
野球チームはもちろん、ソフトバンクだ。
そうして、私は、ソフールさえも、
この国で買える喜び、希望に、
胸躍らせ、心高鳴るのを必死で耐え、
小さなキャリーバックに、
２０個程の
いちご味、ノーマル味の２種の
ソフールを買い占め、
重たい重たい思いをしてソロカバまで帰って来たのだ。
そして、
私は、ソノ幸せをみんなと分かち合いたく、
心惜しいが、少しお裾分けしたのだ。
そうすると、
ジョバンナちゃん、、、
なんと、
イチゴ味を食べ、
私においしい！！と言っておきながら、
言っておきながら、
マイに、それ美味しいの？？
って聞かれたら、
ふてぶてしい顔で
『ノォン！！』って言っていた。
いや、待て、おい。
今、何て言ったや？？
私がいくらポル語解らないからと言ったって、
ソレくらいのポル語解るわ！！！ボケ！！！！
そして、
その３０分後。
なんと、
ジョバンナは、
『ねえ、ゆき、私またアレ食べてもいい？？』
はぁーーーーーーーーー！！？？？
ふざけんじゃねーーーぞ！このクソがき！！！
てめーーーーー
まずいと言った後すぐに 又そのまずいソフールを食うのか？
私がどんな思いで担いでサンパウロから帰って来たのか
知らねーーーーだろ？？え？？
だからデブなんだよ！！
まずいもんでも何でも食うからそーなんだよ！！
なんだその腹は！？
豚、もしくは私と一緒じゃねーーーか！！！！！ワレ！！
このボケ茄子！！
と思ったが、
狂気の笑顔で、
『いいよ！！』と言った。
ま、所詮、８歳の子供だ。
そして、私も、これから、
人の親になろうとしているのだ。。
許そう。
そう思い、その場から立ち去り、
部屋でため息ばかりついていた。。。
切ない時間だ。
ソフールの事、ヤクルトの事が頭から
離れず
色んな事を考えてしまった。
言葉が通じれば、
どんな思いでヤクルトを買って来ているのか、
伝えられるのに、、、涙
そうして、私が夜中に、
キッチンを観た時に、
何と、、、
何とそこは、、、、
ソフールの空き箱だらけ。
ヤーーーーーーーーーーーーーーーラッブ！！！！！
ポル語で言うなら、
オーーーーーーーーエウ デウス！！！
そして、冷蔵庫を観たら、
残り、１０個近くあったソフールが、
たった１個に。。。
もうね、
私は、完全に凹んだよ。。。
ちーーーーーーーーーーーーーん。
そして、
なんだか、怒りとか、悲しさとかが 一気に来たあとに、
虚しさだけが残った。。
涙が出そうだった。
だけど、
ここで涙を出すのは、とっても悔しい。
たったのソフールでそこまで悩んでさ、
涙が出そうになってさ、、、
落ち込んでさ、
凄いとこまで考えて、
自分の人生を悔いて、、、
今朝迄の悲しさ同様に悲しいなんて、
なんだか馬鹿らしい。
私は、自分が選んで
田舎の庶民な大家族の元へ来たのだ。
仕方ないのだ。
元々英語でも話せますよ！！
日本語でもオッケーですよ！
なんて言う、
便利なホームステイとは違うのだ。
やはり、自分で望んで来ているのだ。
ソフールごときで文句言うなら、お前が帰れ。だ。
が、帰る場所なんて無い。
仕方ないのだ。
私は、何と言う運命を辿っているのか。。。
終いには、
ソフールなどという、
明らかに小さなレベルで、
ここまで落ち込んでいるのだ。
ソフールごときで、泣くなんて、
もう、人間として終わってる。
どこまでも落ち込んでいる自分が
情けないのと、馬鹿らしいので、
やるせなくなった。。。
そして、
そんな馬鹿らしい、低庶民な自分が
生きていることすら馬鹿らしくなっていしまった。
そして、その腐れた人間が母になろうとしている事も、
本当に申し訳ないと思った。
そうして、
この数日、
調子の悪い、
お腹。
ベイビーちゃんにごめんなさい。
お母さんは、
今、こうして
母になろうとする前から、
こんな小さな事でキリキリして、
あなたにストレスを与えています。
本当にごめんなさい。＆生きててごめんなさい。
そして、あなたが産まれて来たら、
あなたに、あなたのお友達に、
同様に小さな事で、
キレたりするんだったら、
完全に母親失格ですね。
だから、もう、これっきりにします。
本当にごめんなさい。
これからは、
ヤクルトをみんなで分ち合います。
どれだけ『まずい』と言われようとも。。
そんな事があって私は
なんだか、
吹っ切れた。と言うのか、、、
この鬱から抜け出せたのだ。
そして、明日の朝、
最後のソフールを、
１時間かけて食べよう。
そして、ヤクルトを探しに街へ出よう。
ヤクルト食べれて良かったね。
って方、
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