月曜日。
定時を少し過ぎた。
なんか月曜日から疲れたなぁーと思い、隣の安藤くんに話しかけた。
「なんか、疲れたねぇーーー。」
安藤くんはコクリとうなづいて、
「ホント、もう疲れましたよ。」と、わたしの方を向いて言った。
「これ、本当に愚痴なんですけどね…」
突然、安藤くんは話し始めた。
何?何?どうした?
「彼女が今日、高校の友達と2人でユニバに行ってるんっす…」
安藤くんの声がいつもになく沈んでいる。
「あ、そう」わたしはそう答えたが…
え?
え?
「え?女の子と2人でだよね?」慌てて尋ねた。
「男っす。オレも知ってるヤツです。」
え?
マジかよっ‼️
安藤くんの話によると、先週木曜日の夜に彼女が飲み過ぎで体調を壊したらしい。
安藤くんは金曜日の夜は部署内の飲み会だったけど、飲み会の後、新幹線で大阪に住む彼女のお家まで駆けつけた。
彼女が欲しいという物を全て買ってあげ、ご飯も作ってあげた。
それなのに彼女は安藤くんが帰った次の日、高校の男友達とユニバに行ったと。
ユニバに行くことは彼女から言われたらしい。
安藤くんと彼女は高校の先輩後輩で、その男友達も安藤くんの事は知っているし、もちろん2人が付き合っている事も知っている。
吐き出すように安藤くんは話した。
「今日だけじゃないんです」
まだあるんか‼️
彼女はその男友達と2人でスノボに行ったり、梅田でお買い物もしているらしい。
「その男友達は大阪に住んでるの?」と聞くと
「いや、こっちにいます。」
わざわざ人の彼女に逢いに高速バス3時間近く
もしくは新幹線に乗って行くのか?
「ムカつくんですけど、オレって心狭いですか?」
うーん。
わたしがもし安藤くんだったらマジで嫌だ。
めっちゃムカつくだろう。
ゆうくんがもしそんな事をしたら。
今なら何も言わず、少し距離を取る。
今更、嫌いになんてならないけど。
それはわたしとゆうくんの長い月日が培ったもので、また別の話だ。
それでも、
「そんな事されたらツライよって言うよ。それでも行くって言うんなら、それはあなたの選択だから、失う覚悟で行けよって言うかな。どっちにしても、いい気はしないよ。心狭くなんてないよ。」
「そうっすよね。ムカつきますよね‼️」
アンディ、溜め込まないで吐き出していいよ。
全部聴くから。全部出しな。
もしかしたら他の異性と2人でデートすることって彼女にとっては悪いことではないのかも?
「彼女は安藤くんが他の子と出かけても何も思わないのかな?」と聞くと
「オレ、前に後輩の女の子とメシ行って、彼女にめちゃめちゃ愚痴られました。」
うーん。
話して少しスッキリしたのか、安藤くんはまたパソコンに目を移した。
「とりあえず、今日は彼女からのLINEは無視します‼️」
めっちゃおこやないかーーー‼️
でも、仕方ない。
気にはなるけど、安藤くんが決めることだ。
次の日のお昼休み。
わたしは早々にお昼ご飯を済ませ、デスクでお昼寝をした。
いつもながら、まぁまぁ熟睡した。
予鈴が鳴り、ボーーっとする頭を持ち上げた。
ふと隣を見ると、安藤くんがすごい勢いでスマホに何か打ち込んでいる。
ボーーっとしながら何か打ち込む安藤くんを見ていた。
安藤くんはわたしの方に向き、
「オレ、もう、キレちゃったっす‼️」
え?
どゆこと?
安藤くんは彼女にLINEでブチ切れてしまった。
どうやら昨日帰ってからも一悶着あったようだ。
LINEでゆうくんにブチ切れるのはわたしの得意技ではあるが、大概が酔っ払っている時だし、後からの後悔はハンパない。
「『社会人のオレはサイフか‼️学生同士ヒマならそっちと付き合え‼️』って送っちゃいました。」
おいおい。
随分と拗れてしまってるじゃないか。
「少し時間置いて、反省したら今回は許してあげようか?」
安藤くんに言うと、
「もういいっす。めんどくさい。興味がない」
安藤くんは随分とキズついていた。
それはそうだろう。
これからどうなるんだろう。
本当に安藤くんと彼女は終わりなのかな。