家族療法myself -序章- | Indigo Walts

Indigo Walts

カウンセラーNorikoのアレコレ。

講座の延長戦(いや「戦」じゃないけど)


夕飯を食べながら、

実際知らないこと、分からないことってあるよね、と

母に振ってみる。



父方の祖父は何も語らず、

痴呆が進んでも頑なに口を割らずに

あの世へ旅立った。


戸籍を辿ったりしたが

養子として育てられており

それ以前は一切不明だった。

養子縁組は都内の戸籍だったから、空襲で焼けてしまったのかもしれない。



ところで、

中学・高校時代の私は

金縛り絶頂期で、明け方まで寝れない日々が何年も続いた。


空が白んでくるまで、

うたたね→金縛り→うたたね→金縛り→・・・のループで眠れなかった。


金縛り中、家中の様子が見える時があった。

天井が近くに見えると同時に、全ての部屋が見えた。


夜眠れないので、休日の昼も横になって

睡眠不足を補おうとするのだが

やはり金縛りで


親父がリビングでテレビのリモコンを手にとってチャンネルを変えた、とか

母が洗濯物をどのたんすのどの引き出しに片付けている、とか。


同じ時期に祖母が行方不明の末、不遇の死を遂げたこと、

その時、発見場所を言い当ててしまったこともあり


両親は「成長期の寝不足をなんとかしなきゃ」と思う反面、気味悪がったのだと思う。

車でいろいろなところに連れて行かれ、お祓いのようなものを幾つか受けた。


その時、知人の紹介で、あるイタコさんを紹介された。

よくある「先祖の霊が云々」という話である。


祖父の先祖のことも分かるかもしれない。

恐る恐る、でも、そんな期待もあって行ったのだと思う。



結果的に言うと、そこで、

書類では分からなかった祖父方の過去が明かされた。


祖父が口を割らなかったことを納得するに十分な過去が

そこにはあった。

口寄せという特殊な状況によるものなのか、

実際に自分の目で見たような、自分の記憶を思い出したような感じを受けた。


しかし、あまりに衝撃的な話だったためか、

不思議なことに、その話をすっかり忘れてしまう。

一緒に話を聞いた、父・母も。


で、なぜか1年後、同じところで、同じ話を聞くことになる。

なぜ1年後にまた行ったのかは覚えていないけれど

なぜか、同じ場所に行って、同じように口寄せをしてもらって


同じ話を聞いてショックを受ける。まるで初めて聞く話のように。


そして、帰りの車の中で唐突に思い出す。



前にも同じ話、聞いたこと、あったよね?

そういやこの道、去年も走った気がする。



なんで忘れてたんだろう。こんなに強烈な話なのに。


親父と私は思い出した。

母は「そんなことあったっけ?」と分からない様子。


血縁上、爺ちゃんと母は他人だから、

父と私には、その血が流れているからなのかな。


まるで、

脳みそが自発的に蓋をして

でもそろそろ思い出してね、というような

そういうシナリオが用意されていたようだった。



というわけで、良し悪しは別にせよ、

謎の多い父方のルーツについては

いまや真偽を確認するすべも無いが、確信が持てるある程度の情報で納得、

クローズしていた。



一方、母方。

こちらも爺ちゃんも婆ちゃんは他界しているが、広く親戚付き合いもあり

かなり掌握している・・・と思っていた。



が、本日判明。



婆ちゃん、実は再婚。



初婚の相手がきつい人で逃げ出したそう。


逃げ出した東京で、映画や公園のデートに誘ってくれる爺ちゃんと出会って

ハッピー再婚。



わーお。



てか、言えよ。



「お母さんも、だいぶ後になってから教えてもらったのよ。」



そこで湧き上がる疑問。


母は3人兄弟の長女、弟二人とは歳が離れている。


そして、弟二人は激似なのだが、

パーツで見ると一人は爺ちゃん似、一人は婆ちゃん似。

母は・・・正直どちらにも似ていない。

うわっ、似てないよ、あなた!


さらに、弟二人が激しいシスコン。



「つ・・・連れ子じゃないわよ。爺ちゃん(=私から見た爺ちゃん)の子らしいわよ。」



ふーん。


ま、いいけどさ。



過去がどうであれ、

爺ちゃんは爺ちゃんだし、

婆ちゃんは婆ちゃんだ。


母も母だし。

私は私だ。



一番近いところは本当にミステリアス。



私の中でひとつピースが埋まった気がしたところで、


不意に従兄弟の来訪。


そこでまた、ちょっと考えることになる。




なんですか、そういう日ですか、今日は。




長くなったので、

これについては、また今度。