そこはいつかのウィーン(宙エリザ感想③) | とりあえずタカラヅカを絡める

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ゆりかちゃんフランツ。

なぜか私は壮年期以降(特に老年期の夜のボート)にすごく感動しました。
当初は「若くて美丈夫な青年皇帝」時代が圧倒的に似合うに違いないと思っていたのに。

もちろん若くて美丈夫な颯爽とした、皇帝の使命に燃える、そしてシシィに恋する素敵な青年皇帝でしたよ。

でも、老年期にこんなに心揺さぶられるとは!
夜のボートの場面、皇后の旅先を訪れるゆりかフランツみて「あ、あたしこの人見たことある」って思ったの。
1914年の第一次世界大戦勃発時に戦争当事国の君主だったフランツ・ヨーゼフ。
20世紀まで生きた彼は、だからこそ動く映像が今に残っている。
確かNスペの『映像の世紀』の第1話か第2話でみたよ。
ホントにちょっとだけどね。

その実物の皇帝の雰囲気が、ゆりかフランツから滲み出ていた!
夜のボートを聞きながら「この人、皇后暗殺後、20年近くも独りで生きていくんだよな〜」と思って、その姿が見えるようで、切なくて泣きそうだった。
最後の証言で若い時の姿に戻ってしまうのがなんだか勿体無くて、シシィがトートと目出度く(?)黄泉の国へ旅立たれた後の皇帝の人生をみたくなった。