驚いたというほどのことでもないが、履修登録の複雑さは予想以上だった。
そもそも高校では単位という概念があることにはあったが、気に掛ける必要のない程度で、取り敢えず学校に行き、その日に行われる授業を受ければよかった。
対して大学は自らで授業スケジュールを組み立てなければならず、そういうことが未経験な自分は非常に苦戦したことを憶えている。
昔、高専に進学した古い友人が単位単位と念仏のように繰り返していた意味がようやく理解できた。
一番驚いたことは電車だ。
自分の出身は新潟で、大学進学に際して関東圏に引っ越した。
新潟では、電車の扉の開閉方法は手動もしくはボタン式だ。
手動と言うと伝わらないかもしれないので説明すると、電車が駅に着くと、扉のロックが解除され、扉自体は乗客が開け閉めするということだ。
東京はそれらを完全に自動で行っているので驚いた。
気になったこととして、電車が駅で停車している間に乗客が扉を閉めることができないので、冬場に冷気が車両に入り込んできて寒いのではないか、ということがある。
まさか東京の冬は寒くないのだろうか。
ちなみに東京名物の通勤ラッシュについては、前々から五月蝿く聞かされていたので、逆に「想像していたほどではないな……」と思うくらいだった。