こんにちは。

 

長く暑い夏がようやく終わろうとしています。

もう、このままずーっと暑いままなんじゃないかとすら思えていたのですが、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉はどうやら本当のようですね。

 

暑さですっかりダラダラしていたのに、ちょっと涼しくなると、まだあの花もこの花もご紹介できていないと焦る気持ちが出てきました。

今日は、季節が変わってしまう前に、夏の野の花たちをご紹介したいと思います。

 

先ずは、夏らしい野の花「白粉花(オシロイバナ)」です。

 

夏のはじめには、ぽつりぽつりとしか咲いていなくて、さすがにこの暑さで参ってしまったのかと心配していました。

9月に入ってから、ようやくたくさんの花を咲かせていて、ほっとしました。

中でも特によく見かけた濃いピンクの「白粉花」をたっぷり生けてみました。

夕方からが一番きれいに咲く花なので、薄暗い感じですみません。

本当の白粉のような独特の甘い香りが部屋にあふれて、香りでも楽しませてくれました。

夜に撮影した1枚。

買ってきたばかりの坊ちゃんかぼちゃも並べてみました。

 

次は、私の好きな蔓植物「風船葛(フウセンカズラ)」です。

少し前に、ほそーい茎の先に咲いた小さな小さな白い花を見つけました。

くるくる巻いた蔓や柔らかな緑の葉っぱも涼し気です。

 

そして、久しぶりに同じ道を通ったら、もう立派な風船がたくさんついていました。

 

あの小さな花からどうしてこんな大きな風船ができるのか、何度見ても不思議です。

風船の中身は小さな種だけ。

重さはほとんど感じない位なので細い茎でも折れずに風に揺れています。

この風船を見ると、かわいらしくて、なんだか嬉しくなってしまいます。

 

そして、蔓植物の花と言えば「山芋(ヤマノイモ)」があります。

去年の夏、なかなか野の花が見つからないときに、元気に咲いていた「山芋」でたくさん遊ばせてもらいましたっけ。

今年も、たくさんの花をつけていました。

 

黒い2つの器に、蔓がつながるように生けました。

自由に伸びた蔓と濃い緑の葉っぱに白い小さな花が美しいですね。

花との出会いも嬉しいのですが、花の後にできる、おいしい「むかご」も楽しみです。

 

前回見て頂いた「烏瓜(カラスウリ)」も蔓植物の一つです。

もう一度花を咲かせてくれたので、ご紹介します。

夜ゆっくりと開いてくるレースのような花びらは、何度見て感動します。

前よりちょっと小ぶりな花ですが、咲いてくれてとても嬉しかったので、改めてのご紹介です。

 

〈おまけ〉

「狗尾草(エノコログサ)」「蚊帳吊草(カヤツリグサ)」などの穂をつける植物たちもこの時期はとても元気です。

きれいなお花はありませんが、そんな穂や葉っぱたちと遊んでみたら、面白い感じになりました。

背丈のある大きな「狗尾草(エノコログサ)」と傘を広げたような「蚊帳吊草(カヤツリグサ)」をコップに生けて、窓辺に置いてみました。

カーテン越しの逆光で影絵のような面白い雰囲気になりました。

 

「烏瓜(カラスウリ)」の葉と「狗尾草(エノコログサ)」の葉を合わせました。

葉の色が違う「烏瓜」と「狗尾草」の葉の動きで、イラストみたいな不思議な世界になりました。

 

葉が落ちて黒い実だけになった「犬酸漿(イヌホウズキ)」を見つけました。

つやつやした実がきれいだったので、蕾と葉っぱだけの「白粉花」と一緒に生けました。

 

どれもきれいなお花はありませんが、なんだか心惹かれる写真になりました。

 

夏は花の少ない季節だと毎年嘆いていましたが、この夏は身近なところにある美しい花たちと出会うことができました。

また花はなくても、葉っぱや蔓、実、穂たちとも面白い遊びができたことが、とても嬉しい気づきになりました。

 

季節が変わって、新しい野の花との出会いが楽しみです。

 

今日もご覧いただいてありがとうございます。

では、また。

 

 

白粉花(オシロイバナ):オシロイバナ科オシロイバナ族

風船葛(フウセンカズラ):ムクロジ科フウセンカズラ属

山芋(ヤマノイモ):ヤマノイモ科/ヤマノイモ属

狗尾草(エノコログサ)・ねこじゃらし:イネ科アワ属

蚊帳吊草(カヤツリグサ):カヤツリグサ科カヤツリグサ属

烏瓜(カラスウリ):ウリ科カラスウリ属

犬酸漿(イヌホウズキ):ナス科ナス属

※間違いがありましたらご指摘ください。