「美味しい珈琲淹れてもらったら甘い
ものが食べたくなったな。近くに
売店あったかな。」
蓮の言葉にキョーコはハッとする。
「あ…あの、私、1時間前のイベントで
チョコレートを作りまして…よろしか
ったらどうぞ!」
キョーコはおずおずと簡単にラッ
ピングしたチョコレートを蓮に差し
出す。
「いいの?嬉しいな。ありがとう。」
蓮は神々スマイルを浮かべる。
「イベントで作っただけですから///」
「バレンタインに最上さんのチョコ
レートが食べられるなんて夢のよう
だ。」
「そ、そんな////大袈裟です。」
「あれ?これ、ブランデー入ってる。
最上さんの出ていたイベントって
『お子様と一緒』だよね?」
「あの…お母様がお父様にチョコを
作るコーナーもありまして。」
「へえ。だからハート型なんだね。」
「あはははは/////」
二人の会話を聞いていた社は
溜め息をついた。
チョコを貰いたい蓮とチョコを
あげたいキョーコ。
(…正直に話したら、もっといい結果
になるのになあ。)
End
初稿2019.2.14