「君が好きだよ。」
蓮の言葉にキョーコは首を傾げる。
「誰のことですか?」
「君だよ。」
「君って誰ですか?」
「キョーコの事だよ////」
「ふふふ。私も蓮さんが好きです。」
べたべたいちゃいちゃする二人を
社は口から白い砂を吐きながら見ていた。
ここはスタジオ。
場面変更の為、30分の休憩中。
(…ここは蓮のマンションじゃないんだ
ぞ。まるで、小学生みたいなこと
しちゃって。お兄ちゃんは彼女いない
っていうのにさ。)
そんなふて腐れ気味の社のもとに
現れたのは美人女優澤乃井麻里。
「珍しい!社さん、一人ですか?お話し
ていいですか?私、社さんのファンなん
です。」
「え//////」
「待って!私の方がファン歴長いんだか
ら。毎年、わんこにLOVEって刺繍して
まあす。」
元アイドルグループの宍戸遥が割り込
んできた。
「ええっ////」
ちょっと嬉しくなった社だったが、
ディレクターや音声、メイク担当まで
ファンですとやってきて困惑する。
そして、我先にと腕を組んだり、抱き
ついたり大変なことになった。
(…何なんだあ////エイプリルフールかあ。
嬉しいより怖いよおおお。)
「社さん、モテモテですね。」
キョーコが微笑むと
蓮はちょっと拗ねたように呟いた。
「小学生じゃないんだから、自重して
ほしいよな。」
End