12月25日午後８時
ホテルに届くと、敦賀さまからのご依頼
でとドレスが用意され、髪のセットやメイ
クも施された。
レストランに通され、個室へと案内され
た。
(…誰も来ないのにね…。)
しかし、女優のプライドはある。
「連れは遅れると思いますので、先に始
めさせていただきます。」
キョーコは微笑んだ。
スープが運ばれ、透き通るようなコン
ソメスープに感嘆した。
伝統のフルコースをおいしくいただけば
いいのだ。
キョーコは黙々と食べ始めた。
入り口付近が賑やかになった。
上品な客ばかりだった気がするが？
「キャー！敦賀さーん」「蓮さまっ！」
え？
「ごめんね。最上さん、食事始まって
た？」
蓮がグレーのタキシード姿で現れた。
「敦賀さん！」
「最上さん、綺麗だ。」
オフショルダーのパーブルのラメ
入りドレスを着たキョーコを見て
満足げに頷いた。
キョーコは緊張の糸が切れた。
「敦賀さん…ううっ…来てくれてあり
がとうございました。私、嘘ついて
ました！」
キョーコは大粒の涙を溢し、鶏の
『坊』であることを告白した。
「知ってたよ。」
「え？！」
「君が鶏くんであることは承知してる
よ。」
「何でっ！何でいってくれなかった
んですか？酷いです！」
「酷いのは君だよ。本人に恋愛相談
してたんだ俺。恥ずかしい////」
「？？」
「判らない？さっき渡した鍵でオル
ゴールを開けてみて」
キョーコはオルゴールを取り出す。
ピンクの鍵で中を開けた。
美しいメロディが流れ、中に光る
何かが入っていた。
指輪？！
「敦賀さん、あの？」
「重いプレゼントかな。嫌だったら
受け取らなくても…」
「これはどういう…？」
指輪を手に取ってみる。
真ん中の石はピンクダイヤモン
ド？！
…ひいいいっっっ！……
キョーコは慌てて蓮に指輪を返す。
「こんな高価なものいただけませ
ん！」
「君が好きなんだ！」
「敦賀さん/////」
「失礼します…」
メインデッシュが運ばれた。
蓮は苦笑しながら、ステーキを
口に運んだ。
「俺は本気だよ。鶏くんに相談して
たのは君のことだ。」
「高校生で４つ年下のキョーコちゃ
ん？」
「そう。鶏くんが君への気持ちを教え
てくれたよ。」
「からかわないでください。」
「からかってない。俺は本気だよ。」
「おかしいです。敦賀さんがどうして
私なんかを…地味で色気がなくてお子
様ですよっ。」
「それはあいつ一人が言ってたこと
だ。
俺は君が魅力的だと思ってるし、
この腕に抱き締めたいと思ってる。」
「敦賀さん…。」
「この指輪を受け取ってほしい。俺の
愛の証として。」
「はい…///////」
蓮はキョーコの左薬指に指輪をはめ
てキスした。
「/////////」
「続きは俺の部屋で…。」
蓮はキョーコの耳許で甘く囁いた。
End
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ご愛読ありがとうございました。
この作品は 魔人さまの
年末年始特大号的お品書きにアップ
していただきました
また魔人様のふところリスト3-10（頂
戴作品目次＆各サイト様目次）に収納して
頂きました。
明日からは魔人さまリク罠参加作
『大家さんは王子様？！』もアップいた
しますのでお楽しみに！
もっと刺激的な蓮さまが見たい方
にはponpindoゲームをおすすめしま
す。【企画】Ponpindoゲーム