「蓮、不破尚はもうお前が心配する対象
じゃないと思うぜ？」
ローリィは蓮に言った。
「ですが、あの写真は…。」
蓮は納得がいかない。
「あの日は特別な日だ。お前も判ってる
だろう？」
「……………。」
「それよりもお前にはやるべきことが
あるだろう？」
「？？」
「そもそも、俺は素晴らしい日にお前と
最上くんを呼んだのにお前はミッション
を果たせなかった。」
ローリィの言葉に蓮はハッとする。
「もしかしてホワイトデーですか？」
「そうとも！お前は手ぶらでやってき
た。最上さんがお前に恋してたらどう
する？『敦賀さん、私のことすきじゃ
ないのかな？』と思うだろ？」
「母さんに続いて最上さんのマネするの
やめてください。
あの日、最上さんがくるとあなたは
一言もいってなかったですよ。」
蓮が不満げに言った。
「そこだよ、蓮！お前はピントがずれて
いる。誕生日もバレンタインデーも
ホワ イトデーのプレゼントも渡すのは
当日が礼儀だろ！
お前は違う日に渡されて嬉しいか？俺は
2月15日にバレンタインデープレゼント
なんて貰いたくないね。」
勝ち誇ったように語るローリィに
蓮はムッとする。
「最上さんが勘違いで俺の誕生日を
間違えたとき、俺は何とも思いません
でしたよ。最上さんに会えただけで嬉し
かったし。」
ローリィは蓮を鼻で笑った。
「お前と一般Peopleは感性が違うんだ
よ。バーカ。だから、女に片っ端から
ふられるんだろ？」
「……………。」
「とにかく、プレゼントはすぐ渡せ。
もってなきゃチューしてこい！
もたもたしてると古賀くんにとられる
ぞ。」
「迎えにいってきます。」
挨拶して走り去る蓮の後ろ姿を
見ながらローリィは苦笑した。
(…俺は蓮に弱いなあ。頑張れよ。最上
くんはお前のことが好きだとよ。)
End
続き
(…俺、郵送したんだけど行き違いに
なったかなあ。早朝にだるまやのポスト
に入れればよかった。)
2019.2.20加筆修正