「べつに雑誌でも新聞でも載せればいいだ
ろ!!」
「何いってるのよ!揉み消すのにどれだけ
苦労したと思ってるのよ!」
外出禁止の尚と祥子は口論した。
尚は実際のところチャンスだとおもって
いたのだ。
(…キョーコは敦賀に惹かれている。これが
世の中に出れば逆転のチャンスだと思ったの
に、皆でじゃましやがって)
尚は泣いているキョーコに弱かった。
守ってやりたいと考えていたが、余りにも
主体性がなく、自分べったりのキョーコが
徐々にウザくなっていた。
芸能界に入ってきたキョーコは真逆の
キャラになっていた。
ぞくぞくするほどいい女だ。
勝ち目はないけど俺は降りないぜ。
「祥子さん、俺『泥中の蓮』の主題歌受け
るぜ。」
End