‐‐‐‐‐‐‐占い‐‐‐‐‐‐‐

「ただいま」

「おかえりなさい」

めっちゃ笑顔。デートに行って以来、母が話を聴きたくてウズウズしてるのがわかる。フツーは絶対話さねーけど、何かいいヒントをくれるかも。

「母さん、占いのことでちょっと教えてもらいたいんだけど」

「何?相性?何でも聞いて?」

被せぎみに答えてくる。目のキラキラがヤバい。

「待って、手を洗ってくる」

すっげ~食いついてくる(笑)。マズッたかな。

ダイニングテーブルの椅子に腰掛けて、ニコニコして待っている。

「そこ座って」
真向かいの椅子を指す。

「なんか占いの番組でこういうの見た気がする」

「まぁ、いいから。相性?」

「そう」

「お誕生日教えてくれる?彼女の」

まだ彼女ではないんだが。

「今週末金曜日、7月19日」

「わぁ!同じ水の星座で、度数も近いね。相性バッチリじゃない」

「水?度数?」
ナンノコッチャ。てか、誕生日だけで直ぐ何座かわかるってヤバ。

「ちょ、待って。あんまり専門的なこと言われてもわからん」

「ああ、ごめんごめん、12星座って4つのグループに分かれるんだけど、翔ちゃんと蟹座のその子は同じ水のグループってこと」

「1グループ3つか。あとひとつは?」

「魚座!ママも仲間よ」

めっちゃ嬉しそう。

「カニとサカナはともかく、俺のサソリって水のイメージがあんまり…」

「まあ、細かいことはいいから。グループが一緒だと、気質が似てるから無理に合わせなくていい。一緒に居てわりとラクなのよ」

「水ってどういう気質?」

「器によって形を変えられるでしょう?どんな状況でもある程度相手に合わせてあげられる。優しいの」

なるほど。青木と一緒にいて心地好いのは、お互い「水」だからか。




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