‐‐‐‐‐‐‐ソロ活動‐‐‐‐‐‐‐

「お試しデートは、内緒じゃなくて、マコ(伊東)とサエコ(前田)にも話してあって」

「そうなんだ」

「応援してくれてたから、別にショーが気にしなくていいんだよ」

「でも」
結果は、ソロ活動。

「割り切ったつもりでも、そう考えるのと、実際に経験するのとでは、違うんだと思う」

それは、そうかも。

「マコが、登戸で見かけたらしくて、ショーと私」

「マジ」
ガッツリ手、繋いでた。

「『お試しじゃなくて、もう付き合ってるじゃん、嘘つき』って言われた」

うぁー、そう思われても仕方がない密着度だったのは間違いない。

「スマン」

「謝らないで。どう思われても、いいもん」

歩きながら、俺を見つめる目。いつになく、強い光。

「それに、わざわざ説明するのは何か違う気がする」

「たしかに」

そうするのが自然だったし、そうしたかった。現に今も、そうしたい。

あえて説明するなら、それだけ青木に惹かれちまったってこと。

「マコの気持ち、わかるから。もし私だったらやっぱりモヤモヤして、二人を見られないし」

「優しいんだな」

「優しくないよ、私」

「なんで」

「マコは好きだけど、ショーのことは、ショーだけは、絶対譲れない」

「…!」

思わず立ち止まった。

「ショーが欲しい」



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