‐‐‐‐‐‐‐バンド名会議‐‐‐‐‐‐‐

どこが違うんだろう。
女慣れ?顔面偏差値?

でもあの子は、相手によってガラッと態度を変えるような、嫌なオンナじゃない。

「ヒデ、今度、声掛けてみろよ。俺、応援する」

思わず言ってしまった。だってダメで元々じゃんか。

「翔!」

ヒデの顔が、パッと明るくなった。

「一緒に帰るくらい、臼井ちゃんなら嫌な顔しないよ。何なら俺もつき合う」

と言ってから、それじゃ意味ねーかと思ったが、ヒデは、

「いいのか?恩に着る!」と、喜んだ。

「よぉし、励ます会、終了!翔に任した」

と、カッキー。

ひとまず食おうぜ。

みんな、すごい勢いで平らげた。
このあと夕飯もイケる、多分。

「バンド名どうするよ?」

真っ先に食い終わったハマーが持ち出す。

「あぁ、そんな話もあったな」

オイ、カッキーが言い出しっぺだろ。

「バーミヤンでいいじゃん」と、ヒデ。

「テキトー(笑)」と、ハマー。

だーかーら、なんで店名だよ。

「バーミヤンって中華なのになんでバーミヤン?ふつう、何とか飯店だろ?教えて、翔クン!」

と、ふざけるカッキー。

バーミヤンはアフガニスタンの地名で…店名になった意味も知ってるけど、スルー。ウンチクばっかたれてると、また脱線する。

「そろそろ決めようぜ」

最初に戻ろう。何?和ものだっけ。

「店名とか、カンベン。バンド紹介すんのVo.の俺だから。どうもー、すかいらーくでーす、なんてハズイよ」

ギャハハと皆笑ったが、バンド名で笑いとるとか、めっちゃダサい。