----------------再接近----------------

「うん。うん。そう。前から約束しててさ。ごめん、今朝言うの忘れてて。いま、佑のお母さんと代わる」

「アラ、どうもー!斎藤です、今晩は。時間も遅いですし、ええ、ええ、うちは大歓迎ですよ、フーフーフー(笑)」

オカンが喋りまくるからだろうが!
またしてもシナユーがうちに泊まる…嬉しいけど、苦い記憶も甦る。

またシナユーに代わった。

「ん。大丈夫。俺が送るよ。10時には戻る」

送迎?三緒ちゃん?

「んじゃ、明日。お休み」
電話を切った。

「ゴメンねぇ、なんか楽しくて喋りすぎちゃって…」

「俺も、調子こいて時間忘れちゃって、スミマセン」

あぁ、キラースマイル。オレにもその笑顔くれ!

「佑、お風呂教えてあげて」

「別に、見りゃわかんだろ」

「タオルとか着替えとか場所場所!」

るせーな、テンション下げろや、もぅー

「着替え、あるよ。バスタオルだけ借りるよ、わりぃ」

申し訳なさそうなシナユー。あぁ、早く二人になりたい…って、それはカップルのセリフー!って、オレもなんだか変なテンション。新しいバスタオルを渡して、給湯器の操作を教える。

「サンキュ」

ノープロブレム。なんならずっとここに居てくれ。

さて寝床を用意しないと…
この間のようにオレのベッドを使ってもらうか、蒲団を敷くか。出てきたらどっちか選んでもらおう。

オレ的にはベッドの方が、あとでシナユーの残り香が嬉しいんだけど。