いつも通り、学校帰りの電車に乗っている。
この電車はローカルな電車で、駅もあまり大きくない。
この電車から東西に延びるメジャーな電車へと乗り換えて帰宅するのである。

ローカルな電車の終点まで来た。
ここは街中である。
今日はオシャレなコーヒー店の新作のジュースでも飲んでから帰ろうかな?
そんなことを考えながらフラフラと歩いていたら、知らない場所に来てしまった。
おかしいな……この辺はよく知っているはずなのに……
雨が降っているからいつもと違う景色に見えるだけ??
そんなふうに思っていたら、女の子2人と男の子2人のグループがいた。
商店街を歩いている。
この商店街の向こうに駅があるかもしれない!
そう思った私はついていくことにした。
女の子のうちの1人はロリータ系の可愛い服を着ていた。
「可愛い傘だね」
可愛い服の子に話しかけられた。
「ありがとう。こういうの、好きなの?」
「うん」
この商店街は私たち以外にひとけもなく、屋根についているスピーカーから流れている音楽がよく聞こえる。
男性が歌っている、陽気な感じの曲である。

4人についていくと、家に着いた。
4人はどんどん進んでいく。
待って。これってもしかしてお化け屋敷??
綺麗だけど、人が住んでいる気配がない。
奥に短い階段があり、登ってみたら一番奥の部屋に着いた。
その部屋には下の階へ下がる階段がある。
そして、ラジカセも置いてあり、商店街で流れている曲と同じ曲が流れていた。
男の子がラジカセのボタンを押したらラジオに変わった。
でもきちんと電波を拾えていないのか、ザーザーとしている。
よく聞くと、なんだか変な声がする??
リアルタイムでどこかの声が電波として流れてるらしい。
なんだかとても不気味だ。
呪いのラジオ??
4人は少し怖がりながらも階段を降りて下の階に行く。
私も遅れないようについて行ったが、階段を下りれば下りるほど、空気が重くなっていく。
ここはきっと、ただならぬ場所だ。
よく考えてみて。
電車を降りてから、いつの間にか知らない場所にいて、4人以外誰もいない、妙に明るい知らない曲が流れている商店街を歩いてきた。
そしてその商店街の突き当たりがこの雰囲気の家である。
絶対にヤバい。
私は階段の踊り場で「ごめん、怖くなっちゃったから私は帰るね。ところで、駅はどっちかな?」と聞いてみた。
すると、女の子の1人が「駅だったら商店街を出て右の方角だよ。そっちに地図もあるから確認しな」と教えてくれた。
商店街を出て左から来た気がするのだが、もしかするとどこかで迷ってしまって方向感覚がおかしくなっていたかもしれない。
それに、商店街を出ればきっと誰かしら通行人がいる。
聞けばちゃんと道を教えてくれるだろう。
「ありがとう。じゃあね」
私は階段を上った。
そしてラジオをこの不気味な音声からCDにしようとした時だった。
「ワーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
「キャーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
ラジオから男の人の叫び声がして、思わず叫んでしまった。
このラジオ、一体なんなの!?
もしかして、あの階段の下の主の声だったりするのだろうか……
恐ろしすぎて急いでCDに変えた。
男性が歌っている、妙に明るい曲が流れ始めた。
正直に言って、この曲も怖いのだが、歌詞にこの家のことについて何かヒントがあるかもしれないと思って歌詞を聞いてみたが、全くわからない。
とにかく早くここを出ようと、必死で商店街を駆け抜けた。


ここで私は目覚めた。
夢の中の私が無事に帰れたのかどうかは知らない。


それではっ!