続き1です。

 

ストーカーにお手紙を書きます。

ただ、このストーカーは職場を変えており、それと同時に引っ越しをしているので現住所がわかりません。そこで、メールで連絡することにしました。

 

その前に、依頼者からストーカー内容や証拠のメールやLINEトークを見せてもらっており、保存していますので被害内容は把握しています。

メールはとにかく「長い」、電話は多い時には100件以上、LINEは1日に30数件来るという、今なら警察に被害届なり告訴状を出せば警告ではなく一発逮捕の案件でした(昔は警告→禁止命令等→逮捕の流れでした)。昔は告訴しなければ警察は動けませんでしたが、今は被害申告だけでも動いてくれます。ただ、警察署により動き方には大きな違いがあります。

 

しかし、依頼者が心配しているように逮捕されても23日(事実上22日)で勾留が解かれて出て来ます。もっと早く出てくるケースもあります。勾留が解かれれば、大体のケースでストーカーはすぐに動きます。

このストーカーは、社会的地位はしっかりしており名前が出ればその世界では一生仕事ができなくなることは明らかでした。逆に言えば、そこがストーカーのウィークポイントだと思いました。

また、このストーカーは過去に二人の交際相手に騙されており、一人目は結婚すると言われて交際相手の家購入にお金を出して体よく振られ、二人目は交際相手の家を調べて無断で遊びに行ったら交際相手が既婚者だった、という経験をしています。

その経験を依頼者に話している時点で?と思うのですが、そういう性格の人なのだなと認識してお手紙を書きました。

 

「××様

 前略 当然ご連絡する非礼をお許しください。

 私は、○○様からあなたとの交際につきご相談をお受けしている△△と申します。 

 ○○様から、あなたと○○様の交際開始から現状に至るまでのお話をお伺い致しました。ただ、○○様からのお話だけではそれが真実と決めることはできませんので一度お話できれば幸いです。宜しくお願い致します。」

 

経験上、すぐに連絡があることはわかっています。ですので、日時指定でメールを送信しました(夜中に連絡があると困るので。そういうことはよくありました)。

想像通り、翌日の昼、電話が鳴りました。ただ、ちょうど私は他の来客対応をしていたので、スタッフが電話対応しました。

30分ほど自分(ストーカー)のことをまくしたてて話し、また連絡するということでした(スタッフ相手に話をしても仕方ないのですが、ストーカーとはそういう人です)。来客対応が終わり、私から折り返し電話をしようと思っていましたがメールを確認すると既にストーカーから返信があり、自分のことを書き連ねていたので(これは早めに連絡した方がいいな)と思い、電話しました。

 

「もしもし、△△と申します。スタッフがお話をお伺いしましたので大体のご事情は理解しております。一度お会いしたいとお伺いしましたが、私もお話をお伺いしたいと思っております。お会いする日時をお決めしたいと思います。私からお伺いしますので場所をご指定ください。」

 

ストーカー

「あの人(依頼者)は一体何をしたいんでしょうか?もう、私はあの人のことは忘れかけていたんですが。一度話を聞いて頂けますか?」

 

「わかりました。ではお会いしてお話しましょう。」

 

ストーカーと会う日時と場所が決まり、ストーカーに会う旨を依頼者に連絡しました。

 

to be continued