こちらに症例を求めて辿りついた方、小児では無いに等しいと思われるので不安と思いますが、
娘はポナチニブ(アイクルシグ)+ブリナツモマブ(ビーリンサイト)+骨髄破壊的前処置(+エトポシド)からのPTCyハプロ骨髄移植により寛解しております。
※情報の鮮度にご注意ください。2023年7月診断→2024年3月移植
医師ではないので、
インターネットの海に治療について書いておくことに抵抗があるため、
あくまで今後、同症例に合致した罹患児の親御さまのために、
どんなことしたのか、予後はどうなのかということを残しておくという意図にとどめております。
■主な診断情報
・Major-BCR::ABL1(Ph+ALLは通常minor)
・好中球もBCR::ABL1陽性
(CD10,CD19,HLA-DR,CD34,CD99,CD11b,CD38week,CD66c partial,CD27 partial,CD33 骨髄系抗原陽性)
・診断時白血球86万(芽球87.5%)、ヘモグロビン5.7、血小板9.7
肝脾腫、少量の腹水貯留、気管支壁の肥厚、肺野末梢の含気量低下、副鼻腔炎、中耳炎
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病と診断の違ったポイントは、
BCR::ABL1がMajorだったり好中球も陽性のあたりらしく、
新たな変異を獲得する前に、
なるべく速やかに寛解を目指した上で、
骨髄破壊的前処置を行い、
造血幹細胞移植をせざるを得ない、
という点がPh+ALLと相違する様です。
■大まかな治療の流れ
救急外来→入院
①白血球増多(極端に白血球が多い状態)
血栓、脳梗塞、出血、腫瘍崩壊症候群予防
ラスブリカーゼ、ハイドレーション、プレドニン
⇒PICU管理
day:白血球(10*3/μL):白血病細胞(芽球)
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day1:864.02:87.5%
day2:548.99:87.5%
day3:507.40:89.0%
day4:500.73:94.5%
day5:548.77:91.0%
day6:417.60:85.0%
②ダサチニブ(スプリセル)+化学療法
クール:BCR::ABL1遺伝子マーカー
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寛解導入:1.9×10^4
分子遺伝学的寛解導入1:1.1×10^4
分子遺伝学的寛解導入2:1.3×10^4
強化化学療法:1.3×10^3
⇒ABL1変異解析 T315I検出
③ポナチニブ(アイクルシグ)+ブリナツモマブ(ビーリンサイト)
④骨髄破壊的前処置+PTCyハプロ骨髄移植
現在はTKIがたくさんあり、
急性転化しない時代の様に見えるため、
症例は更に乏しく予後の情報も少ないですが、
とにかく
・MRD陰性に成功すること
・造血幹細胞移植に成功すること
が治療の鍵になるようです。
■その他
慢性骨髄性白血病が急性転化した場合、
単純にAMLやALLになるということではなく、
難治性の急性白血病を発症、
7割は骨髄性(AMLに似た症例)に、3割はリンパ性(ALLに似た症例)
という話でした。
こちら英語で、特に小児には言及ありませんが、症例(CMLリンパ性急性転化)に詳しいです。
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9569862/
■予後
以下はファクトチェックした情報をまとめたものです。
T315Iに関する過去30年の5年刻みの予後情報です。
とにかく、古い情報を目にするとT315Iは絶望的というソースしか出てこないと思いますが、
ポナチニブ+免疫療法+移植で闘える様になっていることがわかると思います。
今後予後の改善数値が出てくると思われます。
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