そして
当時、彼女の妹・恵には彼氏がいた。高校の時からで、かれこれ6年くらい付き合っていた。彼女と妹は前にも書いたように仲がとてもよかったから、僕、彼女、妹、その彼氏の四人で、遊びに行ったことも何度かある。
恵は、その彼のことをすごく、好きだったんだと思う。文章にするとなんだか安っぽい感じがするけれど、四人で遊んでいる時節々にそれを感じられた。彼氏の方も、恵をとても大切にしていると思っていた。
と、思っていたのは僕だけだったのだろうか。
その6年間信頼してきた彼氏が、浮気をし、しかもその理由が恵ほど堅苦しくないという理由で、恵を捨てた。
彼氏と別れてからの恵は、医療者じゃなくともわかるほど、鬱になった。恵はもともとがとても明るくてひとなつっこい性格だったから、その姿を見ているのは姉である彼女でなくとも、辛かった。僕が、それを見ているのが辛かった。
一人部屋で引きこもりがちな恵を、華はなんとか外へ出そうと、僕と一緒にでかけるプランを一生懸命練った。上に、四人ででかけたこともある、と書いたが、それ以上に三人で出かけた事が多かった。別れたことが原因で、それがなくなってしまうのが、あまりにも惜しい楽しい時間だったんだ。
僕は協力する振りをしていたけれど、本当は心から一緒にでかけようと思っていた。恵のために。
だから、恵が少しずつ僕らの説得を受け入れて、また三人で遊びにいけるようになったときは、本当に嬉しかった。いろいろなところへ行った。彼女の仕事が終わるのを待って、それからご飯を食べに行ったり、水族館へ行ったり、買い物へ行ったり。僕と彼女のデートの時はほとんどといっていいほど、恵が一緒だった。別に華はそれが嫌ではなく、むしろかわいい妹が外へでてくれるほうを喜んでいた。僕も、華と二人で行くのはいつでもいけると思っていたし、華とはその時同棲を始めていたから、デートをわざわざ二人でしなくてもいいと思っていた。そして、恵がコロコロとした、かわいい笑顔でいることが、嬉しかった。
でも、この時はまだ、僕の恵に対する感情は、特別なものではなかった。
うん、そうだ。きっと、メールを恵と交換しだしてからだ。
恵は、その彼のことをすごく、好きだったんだと思う。文章にするとなんだか安っぽい感じがするけれど、四人で遊んでいる時節々にそれを感じられた。彼氏の方も、恵をとても大切にしていると思っていた。
と、思っていたのは僕だけだったのだろうか。
その6年間信頼してきた彼氏が、浮気をし、しかもその理由が恵ほど堅苦しくないという理由で、恵を捨てた。
彼氏と別れてからの恵は、医療者じゃなくともわかるほど、鬱になった。恵はもともとがとても明るくてひとなつっこい性格だったから、その姿を見ているのは姉である彼女でなくとも、辛かった。僕が、それを見ているのが辛かった。
一人部屋で引きこもりがちな恵を、華はなんとか外へ出そうと、僕と一緒にでかけるプランを一生懸命練った。上に、四人ででかけたこともある、と書いたが、それ以上に三人で出かけた事が多かった。別れたことが原因で、それがなくなってしまうのが、あまりにも惜しい楽しい時間だったんだ。
僕は協力する振りをしていたけれど、本当は心から一緒にでかけようと思っていた。恵のために。
だから、恵が少しずつ僕らの説得を受け入れて、また三人で遊びにいけるようになったときは、本当に嬉しかった。いろいろなところへ行った。彼女の仕事が終わるのを待って、それからご飯を食べに行ったり、水族館へ行ったり、買い物へ行ったり。僕と彼女のデートの時はほとんどといっていいほど、恵が一緒だった。別に華はそれが嫌ではなく、むしろかわいい妹が外へでてくれるほうを喜んでいた。僕も、華と二人で行くのはいつでもいけると思っていたし、華とはその時同棲を始めていたから、デートをわざわざ二人でしなくてもいいと思っていた。そして、恵がコロコロとした、かわいい笑顔でいることが、嬉しかった。
でも、この時はまだ、僕の恵に対する感情は、特別なものではなかった。
うん、そうだ。きっと、メールを恵と交換しだしてからだ。
はじめに
僕と彼女は、とても愛し合っていた。
愛し合っていた、なんて書くととても陳腐な感じがするけれど、でも僕は「当時」、そう本気で思っていたし、彼女もそう思っていたに違いない。彼女は色々な人との出会いと別れに傷ついた人間だった。僕もそうだった。
そんな彼女の強がりや弱さに、僕の自分の姿と重ねてしまったのか、ひかれて付き合い始めた。
付き合い始めた当時、僕は彼女と遠距離恋愛をしていた。そう、僕と彼女は、この、インターネットを通じて知り合ったからだ。付き合えば付き合うほど、この距離がもどかしくて、僕は彼女のいる東京へ行く事を決心した。それがそもそもの間違いだったのかもしれない。そのまま遠距離を続けていれば、僕は彼女の妹に会うことはなかったからだ。
上京して、彼女と仲のいい彼女の妹と会うまでは、本当にすぐだった。
ややこしいので彼女の名前を華、妹を恵としよう。
華は恵のことをとても可愛がっていたし、恵は華のことをとても慕っていて、まるで親友のようにいつも一緒にでかけたりしていて、僕が妬くほどだった。始めてあった時は別段、恵に対して特別な感情は持っていなかった。華は恵の事を「とってもかわいい妹なんだよ。」って言っていたけど、そこまでいうほどじゃないな、とも思っていた。
でも、今は。
僕の中で、華が好きなのか恵が大事なのか、よくわからないところまできている。
愛し合っていた、なんて書くととても陳腐な感じがするけれど、でも僕は「当時」、そう本気で思っていたし、彼女もそう思っていたに違いない。彼女は色々な人との出会いと別れに傷ついた人間だった。僕もそうだった。
そんな彼女の強がりや弱さに、僕の自分の姿と重ねてしまったのか、ひかれて付き合い始めた。
付き合い始めた当時、僕は彼女と遠距離恋愛をしていた。そう、僕と彼女は、この、インターネットを通じて知り合ったからだ。付き合えば付き合うほど、この距離がもどかしくて、僕は彼女のいる東京へ行く事を決心した。それがそもそもの間違いだったのかもしれない。そのまま遠距離を続けていれば、僕は彼女の妹に会うことはなかったからだ。
上京して、彼女と仲のいい彼女の妹と会うまでは、本当にすぐだった。
ややこしいので彼女の名前を華、妹を恵としよう。
華は恵のことをとても可愛がっていたし、恵は華のことをとても慕っていて、まるで親友のようにいつも一緒にでかけたりしていて、僕が妬くほどだった。始めてあった時は別段、恵に対して特別な感情は持っていなかった。華は恵の事を「とってもかわいい妹なんだよ。」って言っていたけど、そこまでいうほどじゃないな、とも思っていた。
でも、今は。
僕の中で、華が好きなのか恵が大事なのか、よくわからないところまできている。
