5月29日(土)は大学時代のサークルの子と飲みに行く予定だったらしいが、

非常事態宣言の延長によりお酒も飲めないとのことで、中止になったとの

ことだった。

急遽嫁と過ごす時間ができた。

数少ない一緒に居られる時間なので、何をして過ごすか色々と考えた。

コロナもあるのでできることは限られている。

 

・東京駅(八重洲)にたくさん種類のお酒を取り扱うお店があるらしいので、

 そこに行って好きなお酒を買い、家でつまみを作ったりしてゆったり過ごす

 →もともとお酒を飲む予定だったから

・ペットショップに行ってみる

 →このような状態になる前、二人でペットを飼いたいと言っていたから

・猫カフェとかに行ってみる

 →嫁が猫好きだから

・ボルダリングに挑戦してみる(千葉に行けばできる?)

 →共通の友人がボルダリングしたいと言っていたので、一緒に遊ぶ前に

  齧っておきたいと思ったから

 

とにかく一緒に出かけて楽しさを共有したいと思った。

上記を提案したが、嫁は「遠くには出かけたくない」と一蹴した。

それでも、一緒に過ごせるのであれば俺は構わなかった。

「ミスドに行きたい」とのことだったので、一駅となりのミスドまで

歩いて行って、ドーナツと期間限定のドリンクを飲んで帰った。

途中、ユニクロに寄った。それで嫁との1月ぶりのお出かけは終わった。

 

その日の夜、嫁は映画を見たいとのことだったので実写版の「アラジン」の

映画を家で観た。ウィルスミスのジーニーで話題になったやつだ。

普通に面白かったが、この間観たグレイテスト・ショーマンの方が面白いな

と感じた。嫁も同じような感じだ。

最近、一緒にいる時間は映画を観る機会が増えた。嫁はもともと映画はそんなに

好きな方ではなかった。確かに今の状態じゃ会話もそこまで続かないし、

映画でも流していた方がいいのかもしれない。

 

一月ぶりくらいに一日中嫁と一緒に過ごす時間を過ごせた。

相変わらず手を繋ぐどころか、触れることすら嫌がられる状態ではあるが、

久々に一緒に過ごす時間を過ごせて俺は幸せだった。やっぱり嫁のことはまだ

好きなんだなと感じた。昔みたいにくだらない冗談を言って笑いあったり、

手を繋いだり、身を寄せ合ってゲームしたり、そんな日々が帰ってきてほしいと心から思った。

 

5月30日(日)

昼前くらいに嫁は出かけて行った。ライブ友達と遊ぶらしい。

昨日は久々に一緒に過ごすことができ、いつもより穏やかに嫁を送り出した。

嫁はどう感じたか分からないが、やはり一緒に過ごす時間は大切に感じた。

出かけた後、嫁から「今度これ作りたい」と料理のレシピが送られてきた。

こんな連絡が来ただけで、凄く嬉しい気持ちになる。

今までは当たり前のように行っていたやり取りがこんなに大切なものになるなんて。

すぐにでも一緒に作りたいところだが、嫁の予定は6月26日までびっしり埋まっている。

果たしてその日まで今の状態を維持できるのだろうか。

 

俺は相変わらず、家から出るのは買い出しかランニングする時くらいだ。

嫁が遊んでいるライブ友達は静岡から新幹線で来ているらしい。

日曜だし、土曜に東京へ来て、ライブに行って泊まった後なのかと推測する。

 

案の定、嫁は夜遅くになっても帰ってこない。

21時前くらいに連絡をしてみるが返事はない。

22時前に、友達の新幹線が遅いからもう少しかかると連絡がきた。

いやいや、静岡行きの新幹線なんてもう終電が近いんじゃないか?と思ったが、

ここでまた良からぬ考えをしてしまう。

すでに友達とは解散していて、別の人と遊んでいるのではないか、と。

流石に考えすぎか、とも思った。

嫁が怒るのであまり詮索しないようにしていたが、色々心配なので「今どこ?」と

聞いてみた。すると「渋谷」と返事があった。

 

渋谷で新幹線を待つはずがない。そもそも渋谷から静岡に

帰るには、終電はもう過ぎている。取り繕う気がないのか。


そもそも静岡から来た人が、今の東京で終電ぎりぎりまで過ごそうと思うのは

考えづらい。空いている飲食店もない。

それこそホテルか漫喫、または個人経営のローカルな店舗ぐらいではないのか。

 

どうしてこんなにわかりやすい嘘を付くんだろう?

良からぬ考えがまとわりついて離れない。

 

追求すると嫁がどこかに行ってしまう気がして、あまり踏み入って聞くことは

できなかった。指摘すべきかとても悩んだが、勇気が出なかった。

 

結局嫁が帰りの電車に乗ったのは23時前だった。

帰りの電車で、嫁は何気なく最近はまっているキャラクターのキーホルダーの

写真を送ってきた。ガシャポンで取れたらしい。

俺はキーホルダーよりも写り込む嫁の左手に目がいってしまった。

 

結婚指輪をしていない。

 

代わりに、左手の人差し指と薬指に別の指輪をしている。

人差し指は見たことがある指輪だ。

薬指にしている指輪は何だろう?見たことがない大きめの指輪。

以前から夜になると指がむくむと言って、指輪を外すことがあった。

それは仕方がないことだと思っていたが、わざわざ別の指輪を薬指に

するものだろうか。代わりに大きめの指輪をしている、ということ

だろうか。

このことも俺は言及することはせず、飲み込んだ。

 

気がかりではあったが、遅い時間だったのでいつも通り嫁を迎えに行った。

気になって指を確認すると、薬指に結婚指輪をしていた。

写真を撮った後、付け替えたようだ。

昨日一緒に過ごして感じた幸せが吹き飛んでしまい、もやもやした気持ちが

まとわりついて離れなかった。

 

相変わらず眠れない日々が続く。