「彼女がその名を知らない鳥たち」の映画を観てきた。本作品は私が高校生〜大学生ぐらいの頃に本で読んだことがある。今では作者沼田まほかるといえば、「ユリゴコロ」など吉高由里子主演で映画化されており有名な作家の1人だ。ただ、少なくとも私が本作品を読んだ数年前はあまり知られておらず、知る人ぞ知る存在であった。私がこの本を読もうと思ったのも、特に理由はなく、家にあったから以外の何物でもない。ましてや、私は当時ミステリーを読みあさっており、道尾秀介や貴志祐介、貫井徳朗など特定の作家の本のみを読んでいた。そのような状況下で全く未知の沼田まほかるという作家の本を読むのは多少のストレスを伴うものであった。だが、本作品「彼女がその名を知らない鳥たち」を読み終えた後の感覚は今でも鮮明に覚えている。お世辞抜きで本当に面白かった。ある意味、究極のラブストーリーと言えるのかもしれない。物語のテンポとしては、ゆっくりと話しが進んでいき展開は予想できない。途中、退屈に思える箇所もあった。だが、最後に思いもよらぬ私の大好物の「どんでん返し」が用意されており、ただひたすらに面白かった。以上長々と原作に対する感想を述べてきたが、映画についても私の期待を裏切らないものであった。映画化されるとどうしても原作よりつまらなくなることが多々あるが、阿部サダヲ、蒼井優の原作からそのまま飛び出てきたかのような適役ぶりを発揮し、小説の世界をそのまま映像化してくれていた。次回は「ユリゴコロ」もぜひ観てみようと思う。
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