Kid A狂愛者の日記

Kid A狂愛者の日記

御覧の通り。

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$Kid A狂愛者の日記

古本屋で見かけて思わず買ってしまった。
大分昔のもので到底"全"詩集ではないのだが、それでもいい買い物をしたと思っている。
ブートレグでしか聴けないような曲まで入っていて、この詩集で知った曲はなかなか多い。
その中でも気に入っているものを一つ。


Eternal Circle





ゆっくりとわたしがうたう
あの子は影のなかにたち
光の方へふみだす
わたしが銀の糸をはじくと
あの子は目で合わせてくる
でもうたはながくて
わたしは始めたばかり

光のすじをぬけ
あの子の顔がうつっている
わたしが発した
すぐにきえゆく言葉
遠目からの
あの子のまなざしは燃えていた
でもうたはながくて
まだたくさん残っている

わたしの視線はうろうろした
首を少しかしげた
あの子のすんだシルエットを
うたがただようと
あの子は息をはずませて
またわたしをよんだ
こだまが響く
でもうたはながくて
まだおわりにはほど遠い

わたしはギターをみつめ
その場のたくさんの目の
どれも見えないふりをしていた
あの子のおもいは
矢に射抜かれたように
はげしく波うっていた
でもうたはながくて
わたしはうたいおえねば
ならなかった

やがてうたはたたまれて
わたしはギターをおろし
そしてそんなにながくつきあった
女の子をさがした
でもいくらさがしても
あの子の影は消えていた
だからギターをひろいあげ
わたしは次のうたを始めた.....

親父が、何だか厄介事を負わされた風な顔で帰ってきた。それで「ものをオークションとかで高く売るとしたら、どうしたもんかな」とか訊いてくるからこっちも不安になる。何だか危なそうじゃないか。

詳しく聞くと、村八分と言うバンド(wiki)のボーカル(故人)の兄から突然電話がかかってきて、弟の遺品の中にCDを見つけたから金にしてくれと言われたらしい。親父曰く昔から兄弟揃って頭がおかしかったからあんまり関わりたくないそうだが、面白そうでもあるから今度話を聞きに行くとのこと。金にしようという発想が出るくらいだから、普通に考えれば未発表のデモとかサイン入りとか型番が一番若いとかいう類の一点もののはずである。だがその兄貴のとぼけ具合からすると、一般に出回っているのと何ら変わりないCDを見せられるかも知れないらしい。

自分としてはパンク(ここでは75,6年辺りのもの)の精神性にも音楽性にも共感できないから大して興味もないのだが、ピストルズの遥か前に音楽的にほぼ同じものが日本から出ているのは面白い。個人的にピストルズよりは数段上だと思っているが。とりあえず俺にとっては柴田和志の追悼に集まったのが裸のラリーズにガンボスというだけで充分である。未発表の音源だったら、売る前に是非聴かせてもらおう。



村八分 - どうしようかな



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AO入試の論文

ex.

留学をしようと思ったきっかけは、英語の上達はもちろん、それまで人見知りが激しく、消極的な考えを持った自分を、積極的で、自己アピールをする人達が多い外国に置き、コミュニケーション能力を上げ、自分に自信を持ち、行動できる人になりたいと思ったからです。イギリスに着き、私のホストファミリーはすごく気さくで話しやすく、同い年のドイツの留学生が来ていたこともあり、生活がとても楽しく、不安がすぐに無くなったのですが、初め、ホストファミリーの言っていることが全く分からなくて、会話を続けることにとても困りました。


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凡そ一ヶ月前の話である。友人のKからAO入試に出す予定だという論文を見せてもらって、少し絶句したのを覚えている。やつが受けるのはなかなか名前の通った公立の大学だ。その上十人の定員に対し五十人以上が応募するという話だから狭き門である。これでは合格の望みが薄いと言わざるを得なかった。全体を通して興味深いこともたくさん書いてあった。だが論接の危うさや、絶え間も容赦もなく続く長い文章は時に神経を攻撃的に突き刺すものである。優し目に言ってみたけども読んでいて非常に疲れるのだ。ただ、やつは小学校以来の親友であって放ってはおけないのである。俺は、易しくもなければ善行でもないのに、やつの論文を書くのに協力することにした。


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ともすれば人生の大きな岐路になり得る入試の論文である。本人も重大さはよくよく分かっているのだろう、このAOで受からなければ俺はどこにも行けないと悲観的になっていた。後ろ向きな親友の姿を前にして、俺は妙な正義感に捕らわれるのを感じていた。方針としては、やつの書く論文なのだからやつの言いたいことに関しては全く触らず、文章として読み易く筋の通ったものにすればよいのである。実際本人の主張の中身だけを抽出すれば(無理は承知)立派なことはたくさん書いてあった。俺はやつの合格に向けて、ほんの少し手助けをするだけなのだ。するだけなのだ。そうなんだ、うん。(無理は承知)そんな風に自分を騙しながらも、俺はむくむくとやる気が沸き起こるのを感じた。


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しかし俺は再び絶句することになる。大事な大事なAO入試の論文である。それは分かるのだが、どうして期日の二日前になっても仕上がっていないのか。そして、提出を求められている論文二つの内、片方にしか手をつけていないのか。俺にはそれが全く分からなかった。要するに、字数とすれば四割ほどしか出来上がっていないこと、期日が二日後に迫っていることが発覚したのである。俺はしばらくの間やつに冷たく接したが、乗りかかった船どころか既に船は出港していて降りる選択肢はなかった。
その時点で俺はやつの家に居たのである。深夜一時、文化祭の練習で仮死状態に陥った体をおして、コーヒーを片手にワープロ画面に向き合っていた。


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そこからは想像を絶する苦行が待っていた。俺はその日結局十一時頃から午前五時まで、やつの家で論文と格闘し続けたのである。日付は既に文化祭の前日であった。帰り着くとシャワーを浴びて、眠りにつくかつかないかの仮眠をとって登校した。そしてその日の学校が終わると再びやつの家に飛んでゆき、目をぎらぎらさせながら再び論文と向かい合った。俺もやつも限界が近かったので、次第にうわ言を言い出したり、非常に下らない冗談で信じられないほど大笑いしたり、体中が妙な活力で満ち出したりしていた。ただその内流石にもう限界だという瞬間がきたので、俺は終わらない地獄から降りることに決めた。文化委員兼演出が文化祭に寝坊したら、笑い事では済まされないのである。ちなみにその時点でも論文は完成を見ていなかった。恐らく全体の八割というところだ。
後日話を聞いたところ、結局二つ目の論文は規定字数に届かないまま送る羽目になったらしい。連夜の苦行が徒労だったと思うと、何だかやり切れない悔しい思いになった。


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一昨日、Kから連絡があった。そのAO入試の一次試験(倍率は2.5~3倍程)を突破したという話だった(規定字数はどうなったのか!)。勿論嬉しかったのだが、喜んで良いのかは分からなかった。人の論文に手を貸したこと自体が間違っていた。ちょっと魔が差した。そして当然ながら、やつが一次試験を突破した影には誰か蹴落とされた人物がいるのである。彼もしくは彼女のことを考えるといたたまれない気持になる。

だがKよ、ここまできたのだからこのコンコルドの誤りを完遂して欲しい。二次試験は面接が15分もあるようだから、素直に質問に答えるのが良いと思う。口下手なのは仕様がないし悪いことではないから、落ち着いて正直に話せばいいのである。面接の日まで一応新聞やニュースに目を通しておくことをおすすめする。何か不安なら丁度いい新書を何冊か貸すから遠慮なく言ってくれ。ただし俺は誰の論文にも一生助力する気はないので、それは心に留めておいて欲しいところである。あれは誰のためにもならなかった。


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P.S.
渋ってないでちゃんとハーゲンダッツ奢れ。


まず単刀直入に言って、演劇は非常につまらなかった。果てしなくつまらなかった。俺はときどき出演者の背中を蹴りたい衝動に駆られたし、本気で帰ろうかと何十回思ったか知れない。ただし横には天然記念物な美人が座っているので、そういうわけにもいかなかった。

行く直前になって、〇〇さんは来られなくなりましたと連絡が入ったため、二人っきりじゃないかと有頂天になっていた。しかし演劇があんなにつまらんとは…
ある日の楽しみが意中の女性と演劇だった場合、演劇を引いて何が残るかというのは明白なことである。ここからはどう努力しても、劇の酷評と成立していない一方的なのろけに徹することになる。



俺の鋭敏なる感性をもってすればあの脚本はゴミ以外の何物でもなく、一分の笑いも誘わないギャグが二時間こんこんと続くだけであった。全く楽しめなかったが、隣の美人はクスクス笑ったり時々歓声を上げたりするので俺も楽しんでいるふりをする他なかった。楽しそうに笑ってみるだけでなく、最終的には欠伸を噛み殺して出た涙を笑い泣きだと見せかけていた。(これはかなり成功した。後で『あそこは私も涙が出るくらい笑いました』と言われた。)


彼女はあれだけつまらない冗談に付き合う広い心があるか、感性が幼稚なのかどちらかだった。人間というのは普通十七、八にもなると『うんこをもらした』とか『はなくそをたべる』とかいうフレーズを聞くとうんざりするもんだと思うんだが。


次第に演劇なんぞどうでもよくなった。むしろ横で笑っている彼女があんまりかわいくて段々天使みたいに見えてきたので、それをこっそりと盗み見することだけに専念していた。そうする内に二時間椅子に縛りつけられる拷問も終わった。


自転車で並んでの帰宅は期待通り楽しかった。しかし彼女が『最近気になる人がいるんですよー』なんて言い出した時には内心少し焦っていた。

『…へえ、どんな人なの』

『何か、夜中に街中で見かけたんですけど…』



(一目惚れとかそういうのなのか!)



『その人は男の人に声をかけられていて、年は幾つかって訪ねられて15歳って言ってたんですよ』



(…まだ話が見えない)



『その子はそのまま男の人たちと遊びに行っちゃったんですけど、髪を真っ白に染めてて』


(………??)


『あの女の子はあのあとどうなったのかなって、気になってるんですよ。それが気になって今日も物理の授業に集中出来なくて』



……


『あー、確かにね!気になるね!』

どんな相槌か!と思ったが、悪いのは俺ではないということくらいは分かっている積もりである。


ちなみに悩ましい物理の時間を過ごされた彼女は、理系の授業を受けながら何故か文系の学科に行くらしい。
理由を尋ねると

『だって法学部って何か格好いいじゃないですかー、でもそれだと世界史を自分で勉強しないといけないんですよね…』
とやはり悩ましそうであった。


…なら普通に文系で世界史の授業受けろよ!とか思っても言わないだけの分別は俺にもある。
それに、二年生とは言え京大の判定で毎回Aをとる彼女に俺が口出しすることは何もない。


そのあとは受験の話になっていろいろ訊かれたが、俺はまぐれで偏差値88をとったときの話をしたり、35人しか受けなかった模試だとは言わずに校内2位だったことを話したり、数理のテストの出来にだけは巧妙に言及しないという戦法で自分の成績について答えた。一言も嘘は言っていないのだが彼女はおそらく俺が成績優秀だと思い込んでいる。その辺は是非皆で口裏を合わせて頂きたいところである。




以上が今夜起こった出来事の全てだ。外堀を埋めるのにも飽きてきたので、そろそろ、一ヶ月の内には出陣しようと思う次第である。暖かい眼差しと多大な無関心をもって見守っていらっしゃる賢明な読者様におかれましては、特に俺の成績に関する話題には慎重になって頂きたい。

『そういえばそろそろ秋だけど、まだサングラスかけて登校してるの』

『最近はあんまりですねー。でも眩しかったらつけますよ』

『あー、それは。是非見てみたい笑』

『でもサングラスのフレームが白だから、もう季節じゃないかなーなんて』

『(…?)あ、あーそうかサングラスにも季節感あるもんね』





やはり天然記念物な女の子がいい。自転車で並んで帰りながら萌えていた。


妹に上の会話をそのまま伝えると、『かわいいいい!!』と叫んでいたからやっぱり好みが似ているらしい。

こないだ泊まりに来た従兄弟に女の子の好みを訊いたところ『頭おかしい子!』と即答していたから、四親等でも似るらしい。



明晰な黒髪の乙女も素敵だが、最強なのは天然記念物な女子である。

よく見られる例:
ボーリングの投げ方が非常に個性的、サングラスをかけて登校する、ときどき私服が変、それを見かねた親切な友人の指摘で可哀想なほど落ち込む、自転車で右折する際手を挙げる、鉛筆を鼻と上唇で挟んで遊ぶ、なんかかっこいいという理由でガムをたくさん買う、等々。




そんな愛しの君と演劇を観る約束をして舞い上がっていたところ、2分後に予想を裏切る連絡が。



『是非一緒に行きましょう。
あ、〇〇さんも来るかも知れません。』



…………


いや、たぶん俺はこういうところが好きなんだ。たぶん。