
今日の東京は秋空が広がっていました。昨日,久しぶりに畑に行って,トマトやゴーヤ,オクラなどの夏野菜を片付けて,キャベツ,ブロッコリーの苗の定植と,ダイコンやニンジンなどの秋冬野菜の種を蒔きました。今日は体がやや重いです。
先週の土曜日に有機農業学会主催の社会科学系テーマ研究会が國學院大学・渋谷キャンパスで行われました。同学会は年に1回の研究大会とは別に,自然科学系と社会科学系のテーマ研究会を適宜開催しています。今回は社会科学系のテーマ研究会が半日行われたのでした。
テーマは「有機農産物の確認・認証をどうするか―新しい方向性を探る」でした。1部は「基準・認証制度を問い直す」というテーマで2名の研究者が報告しました。世界や日本で有機農産物の認証制度の経緯を詳しく報告し,その問題点を整理しました。
お二人が挙げた問題点を列挙すると,①欧米の基準の押しつけ,②有機農業の意義や本質をとらえていない,③有機農産物の取引における情報の非対称性を基準・認証で対処しようとしている,などです。農村の現場では,有機農産物の認証を取る農家が減り,認証団体も少なくなっているようです。
有機農業推進法が制定(2006年12月)され,3年が経過しようとしていますが,現下の有機農業をめぐる農政は,いまだ,表示行政でしかない事の危機感がフロアの参加者に共有されたように思います。
第2部は「第三者認証に代わる認証・確認方法を探る」というテーマで3名の研究者が報告しました。私が特に興味を持ったのは,澤登さんの「生産現場からみた有機JAS制度とIFOAMのPGS(参加型認証)」です。第1部でも報告されたのですが,有機JAS制度は有機農業の推進を伴わない表示規制法であり,消費者の有機農業の理解をふかめるものになっていないこと。第三者認証から参加型認証の導入と普及についての報告でした。PGS は,Participatory Guarantee Systemのことで,参加型有機保証システムと桝形俊子さんは訳しています。
第三者認証では認証手数料が高く,小規模農家が取り組むのは困難となっており,それを当事者間の認証で補おうというものです。いわば,「宣言文」のようなものです。生協や流通業者が中間に介在しない有機農産物の直接取引であれば,これもアリかもしれないなと思った次第です。
結構内容が濃い研究会だったのですが,参加者が少ないのは残念でした。学会のHPの更新をもっとしっかり行う必要があると思います。
それにしても,私学の施設は年々充実していますね。本学で学会を開催するのは恥ずかしく思えるくらいです。