りゃくだつへのみちジュウニ。 の続き
彼には伝わったのだろうか。
電話を切ってから、ゲーセンで思い思いに遊ぶみんなのもとへ行きました。
「やっぱ、だめだった~。」
涙を流しながら笑ってみんなに話しかけるアタシの姿に、みんな驚いた様子。
「ちょっとおいで。外出よう。」
そう声をかけてくれたのは、隣のクラスだった真愛でした。ふたりきりで遊ぶことは一度もなかったけど、頼りになるお姉さんタイプ。肩を押され、一緒に外に出ました。もちろん、みんなもついてきてくれました。
電話の内容を簡単に話し、みんなはそれを聞いてうなずいていました。
「カラオケ行くべ♪」
アタシの元気を出す為に、真愛が先頭きって、カラオケに連れて行ってくれました。
空元気で歌うアタシ。みんなも深くは突っ込まない。ノリノリで歌い続けるみんな。
みんな、ありがとう。
翌日からは通常通り、お仕事再開です。
こんなことでクヨクヨしているわけにはいきません。
彼とは、携帯でのやりとりはナシにして、社内メールでたまに近況報告を行う程度の仲になりました。
たまぁに、寂しくなると電話しちゃうこともあるけど。
まだ営業所にいるであろう時間に、社用の携帯へ少しだけ。
勇気をもらうんです。
アタシに対しての彼の態度は紳士的なものであるとは思えないけど、それは恋する気持ちがキレイなものに魅せてくれる。
勝手な、思い込み。
「元気か?」
「もちろん。」
もう会う機会はないだろうけど、声を聞くだけで充分。
はじめて通じ合えたあの夜を胸に抱き、今夜も一人で眠る。