吝い 吝嗇家 ケチ セコい | Omnia vertuntur ~万物は流転する~

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気づけば作家になれていましたが
小説家ではありません。
たまにトークショー、たまにイベント企画。
そして、雑誌のグラビア企画なんかもやってます。

吝い。

私は結構この言葉が好きで、よく使います。

ケチ、セコいといったレベルの人にはよく会いますが
吝い人ってなかなかお目にかかれません。

でもね、いるんですよ。

たまーーーーーーーーーーーーーーーに。

それを発見して、そのことを身近な誰かに話すときに
この「吝くてさー」と使うこの快感。

守銭奴>吝嗇家>吝い>ケチ>セコい

私の中での並び方はこんな感じで
守銭奴が最もひどい状態を表しているのでは?と思っています。

これは、正しい価値観ではなく
私の勝手な価値観なので、悪しからず……。

吝い人というのは、結構難しいんですけど
その顔を表すのは極めて稀なんですよね。
何かのきっかけの時に、ひょっこりと。

で、「へ~、そうだったんだ。吝いんだー、実は」みたいに
私の知るところとなり、吝い人リストに加えられます(笑)

もちろん、私は吝い人は好きではありません。

中途半端だな、と思います。

極端に振れれば、道を極められるだろうと思うのですが
なぜか吝い人は小心者で用心深いので、中道を歩みます(笑)

昔、仕事の取引先で色々とモノを訪ねてくる人がいました。
卸値がいくら、掛率はどれくらい、どれくらい買ったらどれだけ割り引くのか。

どうせ買ってくれないので、曖昧に言葉を濁しても
しつこく拝みます頼みますで聞いてくる。

で、一応仕事なのでまともに答えると
そのままスルー。

「は? 何だったの? 教えて、お願い、頼むって言ったんじゃないの?」

若かった私はそれこそ腸が煮えくり返るような
イライラMAXな感情を燃やしておりました。

ある日、あんまりにも頭にきて
「買わないなら聞かないで下さい」と申し上げたんです。

すると……
「高いからさ……ちょっとね~」

「何年も同じ価格じゃい! なんべん聞いても変わらんわ!ボケー!(怒)」

と、心の底で吠えました。

人の仕事の範疇に関わることで、その価格を聞いてそのままスルーって
失礼ですよね。ま、残念ながらそういう人なんですよね。

で、ある日、同じ輸出入の小売をしている仲間との会合で
その人はおんなじことを皆にしていることを聞いて納得。

そりゃー嫌われるわね~と共通の意見でした。

その人、各店に行ってタダで貰えるものは何でも持っていくそうで
ケチだと言われてましたけど、このくらいならまだそのレベルかと思います。

では、吝いって???(笑)

もちろん、それ以上に巧妙で嫌な感じで、でもほとんど気づかれない
なかなかに手ごわもんなんですよね~。

なんで今日はこの話題かっていうと
さっき、発見しちゃったんですよ、吝い人を。

はー、へー、ほー、と心の中で叫びましたですよ(笑)

当然、吝い人リストに追加して、今後静かに観察しますです。