10年ほど前のことですが、日本のある機関のセミナーに出席しました。これからは大企業や上場企業のみならず、中小企業の海外進出を国がサポートしていくというものでした。会場には、200名を超える中小企業の経営者の皆さんが参加していました。もし、プランを提案し採択したら低金利で融資をし、海外での日本博に通訳付で出展のサポートをするというものでした。プレゼンテーションが終わり、質問コーナーになり、それからのやり取りが面白かった。

Q:成功事例は分かったが失敗事例を教えて欲しい。

A:成功事例は話を聞くが、失敗事例は話したくないようで、事例のストックがない。

Q:英語とかのホームページとかは作って貰えるのか。

A:そこまでは手伝えないので、自分で制作をして下さい。

Q:外国語で問い合わせが来た時にどのように対応したら良いか。

A:そもそも最低限の語学力は必要と考えます。

シャットダウン。

良い話であるが踏み出すのはなかなか難しいと感じた。

ひとつ言えることは国も中小企業の海外進出の必要性を感じていたということです。

総合して海外進出のコンサルをし、事業計画のアドバス、HPやSNSの活用サポート、店舗の外国人向けポップ作成、電話の問合せに多言語対応の秘書サービス、最低限の語学学習プログラム、外国人の人材派遣サービス、etc.。そんな会社が有れば国際マーケットへの取組みが容易になるであろうに。その時に感じたものです。

実際に、中小企業や自営業の皆さんが、アンテナを張って何かに取り組もうと思っても、一歩を踏み出すのは容易ではない。新規市場へ取り組む上での課題は次のようなものがあるでしょう。

①本業が忙しく新しいことを考える時間がない

②関係する業種以外の人脈を持つ機会が少ない

③異なる業種と協業するためのルールがない

④国を超えると文化や商慣習の違いがある

⑤言葉の壁を乗り越えることが難しい

そこで、｢こんなものが有ったら便利ではないでしょうか｣と、ご提案するのが、リファーラルマーケティングの活用です。

リファーラルマーケティングとは、広告でも、ダイレクト営業でもない紹介営業のスタイルです。

お客様の抱えている問題や課題は決してあなたが持っている商品だけでは解決することが出来ません。

もし、あなたが信頼出来る人脈のネットワークを作ることが出来たら、あなたは顧客にとってあらゆる問題解決が可能な相談相手・ゲートキーパーとなります。

共業をする上で大切なのは、あなた自身を知ることです。自分の置かれてる環境、自社の強みや弱み、マーケットに対する自社の特異性。

あなたが自分のことを知らなければ誰もあなたのことを知る手立てはありません。

成功の黄金律は「他人にして欲しいことを他人にもしてあげること」です。

自分に興味を持って貰う前に、他人に興味を持ちその人のサポートをしてみましょう。

もし、そんな仕組みが有るならば、優秀な日本の中小企業の皆さんが容易に新規事業に乗り出す切っ掛けが作れるのにと思うのです。