御褒美(?)を買いにー。巣鴨③ 『原田の耳かき』 | 野田市で車検!小澤自動車修理工場三代目さんのブログ

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こんにちは。千葉県野田市で70年ほど続く自動車修理屋さんの三代目のブログです。
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 こんにちは。冬ってこんなに寒かったでしたっけ?

 

 我が地方、気温が朝からまったく上がらず。その上、雨まで降っていてー。

 

 こんなシチュエーションですと必ず脳裏に『氷雨』のメロディーが流れるおじさんは昭和生まれ。

 

 で、前回の続きです。

 

 

 

 今年の自分へのご褒美を買いに東京は豊島区巣鴨高岩寺に訪れた僕。

 

 境内でお目当てのお店(?)を設営していた男性にたずねました。

 

 「あの、すみません。耳かき屋さんですか?」

 

 僕の声に振り返った男性、微笑みながら口を開きました。

 

 「そうです。」

 

 はい、今年の自分への御褒美。それは『耳かき』だったのです。

 

 (なあんだ。)

 

 と、お思いの方もいらっしゃるでしょうが、これが普通の耳かきではない。

 

 その人その人一人一人の耳に合わせた言わば完全パーソナル手作り耳かき。

 

 以前TVショーで観た時、コメンテーターが

 

 「しっかり取れて痛くない。」

 

 って言っていたのが耳に残っていて(耳かきだけに。笑)、ずーっと気になっていた商品でした。

 

 (そんなに耳かきが好きなんだ?)

 

 いえ、僕ではありません。耳かき好きは奥さん。それも僕の耳専門。

 

 二人で居間でくつろいでいる時に

 

 「そう言えば、この頃耳見てないね。ちょっといらっしゃい。」

 

 「いえ、大丈夫です。」

 

 「いいからこっちへ来て。横になって。」

 

 泣く子と奥さんには勝てないので仕方なく奥さんの膝枕で横になるおじさん。

 ※若い頃は嬉しかったのかも知れませんが結婚生活35年も経つと何の感慨もない(笑)。

 

 そんな僕の耳を覗き込んだ奥さんがほぼ必ず口にするセリフが

 

 「わあっ、凄い!これで聞こえてた?」

 

 「はい、普通に。」

 

 「こんなになってて、よく気持ち悪くないねえ。」

 

 「自分じゃ見えねーもん。」

 

 お決まりの会話の後、耳掃除開始ー

 

 まあ、ありがたいと言えばありがたいのですが。。。

 

 「げっ、奥にすごい大きいのがある。」

 

 どんどんディープな領域に進む奥さん。瞳をキラキラ輝かせながら。

 

 そこからが大変。掻く手にも力が入るというものでー。

 

 「イテッ!」←僕。

 

 「えっ、さわっているだけだよ。」←奥さん。

 

 「イテッ!」

 

 「ちょっと大袈裟じゃない?」

 

 (おめーに何がわかるんだよ。)

 

 同じ会話が何度か繰り返された後、

 

 「じゃあ今日はおしまい。ほら見て。こんなに取れたよ。」

 

 そう言ってティッシュペーパーにのせたそれを嬉しそうに僕に見せる奥さん。決めのセリフは毎回一緒。

 

 「少し体重減ったんじゃない?」

 

 (減るか!)

 ※お食事中の皆様、どーもすみません。でも食事の時は食事に集中しよう!(笑)

 

 こうして僕の苦難の時間は幕を閉じる訳です。

 

 「『痛くない耳かき』が欲しい。本当に欲しい!」

 

 ずーっとずーっと、そう思っていました。そして今回の出会い。やはりTVは真剣に観たほうがいいな(笑)。

 

 けどこうなると果たしてこれは僕への御褒美なのか?はたまた奥さんへの御褒美なのか?

 

 

  

 「本日はこちらの耳かきを目的に巣鴨に参りました。」

 

 「本当ですか?嬉しいなぁ。ちょっと待っていてください。今、用意をしますから。」

 

 と、準備を続ける御主人。かなりお若く見えます。TV でも何代目かって言っていたな。

 

 そしてみるみるうちにお店完成。

 

 それが前回も写真をあげたこちらー

 image

 『原田耳かき店』さん。

 

 「お待たせいたしました。どちらがよろしいですか?」

 

 サンプルを並べ終えた御主人の声に促され一応商品に目を落とします。

 ※ネットで検索して欲しいものは決まっていましたが。

 

 素材が2種類。それから長さによっても価格が異なります。

 

 「せっかくですから一番高いのをください。」

 

 それは素材が『すす竹』で棒の両端に大小の耳かきがついているタイプ。

 ※不明なワードは、はい検索(笑)。

 

 お値段は¥2,980-。

 ※これが高いか安いかは後ほど考察。

 

 「ありがとうございます。それでは耳を見せてください。」

 

 そこで右の耳、それから左の耳を御主人に近づけます。

 ※この日の為に奥さんに耳毛もカットしてもらったのさ(笑)。

 

 「はい、結構です。それから掻き具合は『やわらかめ』と『しっかり』、どちらになさいますか?」

 

 「『やわらかめ』にしてください。」

 

 即答しましたが、何故か奥さんの顔が頭に浮かび御主人に質問。

 

 「すみません、『しっかり』でも痛くないですか?」

 

 「お客様それぞれの耳に合わせて御作りしておりますのでそれほど痛くはないと思いますよ。」

 

 「では『しっかり』でお願いします。」

 

 「かしこまりました。それでは15分ほど経ちましたら、またお越しください。」

 

 「よろしくお願いします。」

 

 頭を下げ、僕は『地蔵通り商店街』の散策に出かけました。

 

 いつもならここで(続く)なのですが、今回はもう少し。

 

 

 

 『地蔵通り商店街』。とても長い商店街、全長780m。個性的なお店・隣にスーパーがあったりして。店舗数200!

 

 何だかとても懐かしい雰囲気。昭和の匂いって言ったらかっこつけすぎでしょうか。

 

 (僕が小さかった頃、うちのほうにもこんな商店街があったなぁー。)

 

 もちろん規模はこんなじゃなかったけれど、母と手をつなぎ歩いた地元の商店街をふと思い出しました。

 

 時間はたくさんあるのでゆっくりゆっくり進みます。お昼を食べようとあたりをつけていた食堂の場所を確認したり、都電荒川線の駅を見に行ったり。

 

 とりあえず高岩地寺から『庚申塚』方面(山手線で行ったら『大塚』方面かな?)を往復してお寺に戻り耳かき屋さんを再訪。

 

 耳かき、出来てました。

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 ※帰宅後撮影。

 

 「実際、使ってみてください。」

 

 まずは右耳。よくわからない(笑)。

 

 「反対側も。」

 

 左耳も、よくわからない。

 

 「いかがですか?」

 

 「すみません、耳かきは家内にやってもらっているので良くわかりません。」

 

 潔く白状。

 

 「ははっ、そうでしたか。」

 

 御主人の笑顔が眩しい(笑)。

 

 代金を払い、ついに『マイ耳カキ』をゲットしました。

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 ※帰宅後撮影

 

 商品を受け取りお店を後に。

 

 「いつでも調整しますので是非またお越しください。」

 

 御主人の言葉に職人のプライドを感じましたね。

 

 さてお値段の2,980円。ある記事では10年、またある記事では100年持つ!と書かれておりましたが・・・。

 ※まあ100年持たれても本体のほうが確実に土に戻ってしまっている事でしょう(笑)。

 

 どちらにしましても一生モノって事。だったらいいんじゃないかって僕は思うけれど。

 

 ところで耳の形って変わらないのかなあ?

 

 

 

 欲しかった商品を手に入れて、とっても幸せな気分。心は満ち足りていましたが、お腹は?

 

 はい、8時前からペダルを漕いでいたのでいい具合に空いています。

 

 時刻は10時50分。少し早いけれどお昼にしよう。待ってろよ海老フライ!(笑)

 

 それでは。

 

 (続く)